
学びの多いタフなレース
アレックス・マルケスが2024年シーズンの開幕戦を2位でフィニッシュし、好スタートを切った。「本当にタフなレースだったが、こうしたレースこそコントロールを学ぶ機会になる」と振り返り、終盤にリアタイヤが限界を迎えながらも、冷静に走り切ったことを強調した。
レース中、兄マルク・マルケスがスローダウンした際には「レッドフラッグかと思った」と驚いたが、その後の戦況を見極め、最適なペースを維持することに集中。「リードしていた分、リアタイヤの摩耗が激しかったが、ポジションを守る戦略に切り替えた」と冷静な判断を見せた。

アレックス・マルケス
「このような形でスタートすることが出来て本当に嬉しいです。昨日も素晴らしい仕事が出きていましたが、今日は本当にタフなレースでした。しかしこうしてタフなレースこそ、色々な状況をコントロールすることを教えてくれます。バイクをいかに操作するかも含めて学習がありました。今日はいかに無理をさせずにミスを市内で走行するかに気をつけていました。最後にリアタイヤが少し限界を迎えましたが、それ以外は良い週末でしたね。まだマルク、ペッコのレベルには至っていませんが、ベースとして非常に良い状態にありますね。」
「マルクのスローダウン理由は当初わからずレッドフラッグかと思っていました。その後は彼に何らかの問題があったのかと思いました。自分も少し空気圧の問題があったんですが、おそらく彼のほうが空気圧が低かったんでしょう。」

「マルクがレースをリードするものと思っていたので、あそこで一周集中が途切れました。しかし最後まで先頭で走行することが出来ましたし、こうしたレースのほうが学ぶものがあります。」
「コンディションもタフでしたが、15周近くも+0でマルクが張り付いているのは大きなプレッシャーでした。ただ、マルク、ペッコのほうが自分のバイクの熱も受けながら灼熱のコンディションで走行していたわけですから、コンディションはよりタフだったでしょう。自分はとにかく自分の走りに集中していました。」
「バイクは終盤で大きく動いていましたし時間も失っているように感じました。タイヤも限界でしたがプッシュしていました。リードしていたのでマルクよりリアタイヤを摩耗したいたと思います。集中して走行を続けていましたがマルクに抜かれて2つのコーナーを消化した時点で、彼に付いていくのは無理だと感じました。そのため最後までポジションを維持する戦略に切り替えました。」
「カタルーニャで試した時からGP24は最高ですね。望んだようにライディングが出来ますし楽しんでライディング出来ます。昨年のバイクでは苦戦する部分が多く、ライディングスタイルの面でも苦戦していました。ただ、こうした苦戦があったからこそ、このバイクを快適に操縦することが出来ているんです。今日のような苦しいレースのほうが学習が出来ますが、まだバイクの戦闘力を引き出せると思っているので、引き続き改善していきます。」
(Photo courtesy of michelin)