今までホンダが苦手としていたミサノで素晴らしい優勝を決めたマルケス選手。まさかこのコンディションでチャンピオンシップにおいて大事なこの時期に、際どいバトルを仕掛けるとは思いませんでしたが、そこは流石マルケス選手ならではと言えます。これでホームとなるアラゴンにドヴィツィオーゾ選手と同点で向かうこととなります。
Q
「今日はトリッキーなミサノで素晴らしい優勝でした。昨日の予選では雨の場合は注意して走ると言っていましたが、今日は素晴らしい形のレースとなりましたね。ここで勝利するのは最高でしょう。」
サンマリノGP優勝 マルク・マルケス
「最高のレースとなりました。自分のキャリアの中でもベストと言えるレースですね。レースの中での集中力、緊張感がどれほどのものか、それを維持するのがどういった事かというのを理解するのは難しいと思います。最終ラップは本当に最高でした。最後は大きなリスクを冒しましたが、これが自分のスタイルです。それにこのチャンピオンシップであと5ポイント多く獲得することが出来るというのは大きな事です。2位で終わるより良かったですよね。」
Q
「レースの間にチャンピオンシップのことは考えていましたか?」
アンドレア・ドヴィツィオーゾ
「チャンピオンシップに関してはずっと考えていました。序盤はフィーリングがイマイチでしたが、これは路面に残った水で何度も転倒しそうになったからでしょう。序盤はホルヘが凄いペースでした。そしてその次はダニロも速かったですね。ダニロに抜かれた時にリズムを少し変えようと思ったんです。ホルヘが転倒した時、ダニロの後を追ってプッシュする必要があることに気付きました。そしてトラックの水が少なくなってきたこともあって、最後にアタックしたんです。」
Q
「ホームストレートであなたが足を出した時、世界中の皆が”何をしているのだろう?”と思ったと思います。あなたのガレージはスリックタイヤを履いたバイクを準備していましたが、本当に乾くだろうと思っていたんでしょうか?」
マルク・マルケス
「ここでは多くのチームが色々と状況をコントロールしようとしているんだと思います。ただ、自分達はレース前に既に方向性を決めているんです。そしてこのトラックではドライとウェットでセットアップを大きく変える必要があって時間が掛かるんです。ですからレース前に、”もし水が引いたり、フラッグtoフラッグレースになりそうであれば足を出すから、ドライ用のバイクを準備しておいて”と伝えていたんです。それに最終的にはトラック上の水はかなり少なくなりましたよね(笑)」
Q
「最後は1分47秒0というタイムが出ましたが、完璧なラップでも無かったですよね?」
マルク・マルケス
「まったく理由がわかりません。多くのコーナーでワイドになっていたので、なぜ最速タイムが記録出来たのかわかりません。ただブレーキングはかなり深かったですね。ダニロにとってはホームサーキットですから、彼がアタックするのはわかっていましたから。」
Q
「これからアラゴンでポイントがドヴィツィオーゾと並びました。これはまるで開幕戦カタールから5戦だけのチャンピオンシップを戦うようなものだと思います。非常にワクワクするのではないでしょうか?」
マルク・マルケス
「このチャンピオンシップは本当に凄いですね。前回のレースのように、色々なことが起きるわけです。ただこうしてアンドレアと同点でチャンピオンシップトップに戻ってきました。残りの5戦は厳しい戦いになるでしょうが、プッシュを続けて100%のレースを続けようと思います。」
Q
「次はホームとなるアラゴンですが、今回のレースで大きな自信を得たのではないでしょうか?」
マルク・マルケス
「ここミサノはいつもは苦戦するんですが、今回はかなりプッシュして走りました。転倒も多かったですが良い走りが出来ました。アラゴンは自分達にとっては良いサーキットですが、どうなるかはわかりません。」
(Photo courtesy of honda)