シーズン最終戦も優勝とし、今シーズンのアメリカのオースティンでリタイアとなった以外は全戦で優勝、もしくは2位を獲得したマルケス。こういった結果は普通ではないとしつつ、その背景には常にプッシュを続けるチームの存在が大きいと語る。2020年もまた、ライバル不在の1年となるか注目したい。

マルク・マルケス

今までで最高のシーズンだったでしょう。常に安定した走行をすることが出来ましたし、これ以上改善していくのは難しいかもというくらいの出来でした。バレンシアで優勝出来たことも嬉しいですが、チームチャンピオンシップで優勝出来たのも嬉しかったですね。レプソル・ホンダチーム全てがこの結果に値する最高の働きをしてくれました。」

チームチャンピオンシップ優勝は、ホルヘを送り出す最高の祝福だったと思います。彼は全ての人の記憶に残る5度の世界王者ですから。彼と一緒にこうしてチームチャンピオンシップ優勝を祝福出来たのは最高ですし、嬉しいですね。

「今日は序盤からファビオが速いだろうと思っていて、逆にビニャーレスは後半に追い上げてくると思っていました。彼に何が起きたのかわかりません。マレーシアでは最高のスタートでしたが、今回は最悪のスタートでした。恐らくダウンヒルストレートからのスタートでバイクが動いてしまい、ボディポジションが良くなかったのかもしれません。」

「スタートの失敗はともかく、最高の追い上げが出来ました。ファビオがレースをリードしていましたが、4周くらいで彼に追いつくことが出来ましたしね。レース前はプーチに”今日はレースをリードする”と作戦を伝えていたんです。ここでは技術的な理由でレースをリードして走行するほうが良い感触だったんです。それもあってなるべく速くファビオを抜きたかったんですよね。」

「ターン6ではMoto2で弟も含めて妙な転倒が多かったですね。ですから風の方向を確認したところ、ターン6とターン11では風が強くそれが転倒の原因だとわかりました。ですからターン6でのブレーキングは注意深く行っていました。そうでないとブレーキングでフロントをすくわれてしまう状況でした。」

「今年は素晴らしい結果が出ていますから楽しいシーズンでもありますが、こうした結果を続けていくと皆がこれが普通と思い始めますけど、そうではありません。現状はかなりの普通じゃないと言えると思います。通常はタイトル獲得したければ、シーズン中に6回、7回優勝していれば十分なんです。それ以外は表彰台を狙いつつ、いくつかミスをするというものです。」

「レプソル・ホンダはチームとして皆が結果に対してプッシュしていますし、アルベルト(プーチ)もそうです。今朝もウォームアップの転倒に関して、”しっかりと集中しないと駄目だ!”と怒られました(笑)でもこうしたプレッシャーがライダーに重要なんです。来年はファビオ、ジャックが自分を何度も負かす展開が出てくるかもしれません。でもそれがMotoGPですし、今年とにかく楽しんだ1年でした。」

(Source: HRC)

(Photo courtesy of michelin)