ベッツェッキ、鬱憤を晴らす快走でレース制す
マルコ・ベッツェッキは、表彰台争いに加われなかった前日の鬱憤を晴らすように、スタート直後から好リズムでレースをリード。ラウルの猛追に終盤は恐怖すら覚えつつも、自らの走りをコントロールし切り、レースを締めくくった。アレックスの姿が見えなかったことには驚いたが、週末を通して速さを見せていたラウルの存在は想定内だったと語る。そしてシーズン全体を振り返り、序盤の苦戦から徐々に安定した上位争いへと変化したことを手応えとして口にし、タイトルを早々に決めたマルクを含む強豪たちと戦った今季に充実感をにじませた。

優勝争いの舞台裏と終盤のプレッシャー
「本当に嬉しい結果でした。昨日は表彰台争いが出来ず自分自身に怒りがあったので、少なくとも優勝争いをしたいと思っていました。スタートからフロントで良いリズムで走行することができました。今日はアレックスが優勝争いに絡んでこなかったのは驚きでした。ただ、ラウルのペース、週末の走りを見ていたので、彼が優勝争いに絡んできたことに驚きはありません。もちろんここまでスピードがないほうが良かったわけですけど。最後の2周は彼に抜かれるかもしれないと思って恐怖していました。今日はレース全体でコントロールできていると思っていましたが、終盤になってリアタイヤのマネジメントが少し厳しいかもと感じていました。ラウルが接近してきたのは厳しかったですが、彼にとってもアプリリアにとっても嬉しい結果でしたね。」
苦戦の序盤から安定感ある後半戦へ
「シーズンの終了の仕方は最高だと思います。シルバーストーン、アッセン、アラゴンやムジェロは苦戦したと思います。レースの順番は忘れてしまいましたけど、アッセンから徐々にコンスタントにトップ5、6でレースができるようになってきました。その中でマルクとバトルする機会が増えていったように思います。とにかく今シーズン序盤は本当に苦戦していました。火曜日のテストは重要なものになりますが、2026年を良い形でスタートできると思いますね。マルク、アレックスが本当に強力でしたし、マルクはシーズン終了のだいぶ前にタイトルを決めていましたが、しっかりと戦っていきます。」
感謝と愛情を込めた“プロポーズ”
「バイクに対してレース終了後プロポーズするというパフォーマンスでしたが、最高の形でのシーズン終了になりました。それにこのバイクを家に持って帰りたいとも思っているんです(笑)」
中の人は元スズキ(株)気になるバイクニュースを2014年から運営しています。愛車遍歴はGSX-R1000K5、DucatiモンスターS2R、Ducati 916、XR230F、GSX-R600 K7、最近はまた乾式クラッチのDucatiに乗りたいと思っています。