2025年FIM MotoGP世界選手権第17戦「モチュール日本グランプリ」が、9月26日から28日にかけてツインリンクもてぎで開催される。ミシュランは、前年のデータをもとに開発した新構造のフロントタイヤを含む新たなタイヤラインナップを投入し、予測不可能な天候と厳しいブレーキングゾーンに備える。

高負荷ブレーキングに対応する新フロント構造

ミシュランは、2024年大会での経験を活かし、特にフロントタイヤの耐久性と安定性を強化。今回導入される新パッケージでは、以下の変更が施されている:

  • フロント:新たに強化構造を採用したハードタイヤが導入され、従来のハードはミディアムに、ミディアムはソフトにポジションを変更。これにより、強烈なブレーキングが連続するもてぎ特有のレイアウトに対応する。
  • リア:2024年大会で高い評価を得たソフトとミディアムを継続使用。ソフトはTissotスプリント、ミディアムは決勝レースに最適とされる。どちらも右側ショルダー強化型の非対称構造が採用されており、右コーナーが多いもてぎのレイアウト(右8、左6)に最適化されている。
  • ウェットコンディション用:MICHELIN Power Rain(ソフトおよびミディアム)も、スリック同様に右側を強化した設計。

ピエロ・タラマッソ(ミシュラン・モータースポーツ 二輪部門マネージャー)

「もてぎは特別な場所です。ファンとの一体感もあり、木曜日からすでに熱気に包まれます。レイアウトはテクニカルで、特にフロントには強いブレーキングが要求されるため、大きな負荷がかかります。そこで今年はレンジを再構築しました。昨年のハードは新しいミディアムに、ミディアムはソフトに置き換え、さらにブレーキング時の安定性を確保するために新しい強化構造のハードを導入しています。」

「リアについては、昨年非常に効果的だったソフトとミディアムを継続します。もてぎは『ストップ・アンド・ゴー』の典型的なサーキットで、加速と減速の繰り返しがタイヤに試練を与えます。我々のコンパウンドの多様性と熱管理技術が、すべてのパートナーにとって強力な武器となるでしょう。」

もてぎで使用される2025年ミシュランタイヤ構成

  • フロント:ソフト、ミディアム、ハード(強化構造)すべてシンメトリック
  • リア:ソフト、ミディアム(いずれも右側ショルダー強化の非対称設計)
  • ウェット用:MICHELIN Power Rain(ソフト、ミディアム)、スリック同様に右側を補強

注目の記録

  • 全体ベストラップ:ペドロ・アコスタ(Red Bull GASGAS Tech3) 1分43秒018(2024年 予選)
  • Tissotスプリント最速:ペドロ・アコスタ 1分43秒825(2024年)
  • 決勝ファステストラップ:ホルヘ・マルティン(Prima Pramac Racing) 1分44秒461/基準レースタイム:42分09秒790(2024年)

レーススケジュール(日本時間)

  • 9月26日(金)
     フリープラクティス1:10:45~11:30
     プラクティス(Q2直行者決定):15:00~16:00
  • 9月27日(土)
     フリープラクティス2:10:10~10:40
     予選Q1 & Q2
     Tissotスプリント(12周):15:00スタート
  • 9月28日(日)
     決勝レース(27周):14:00スタート