MotoGPは9月22日〜24日にレース開催が予定されている、インドのブッダ・インターナショナル・サーキットのホモロゲーション取得について動いている。この一連の流れについてFIMセーフティオフィサーのトメ・アルフォンソ最新情報を語った。[adchord]

FIMセーフティオフィサー トメ・アルフォンソ

「ブッダ・インターナショナル・サーキットはF1が3年間開催されたサーキットであり、当初はFIMのホモロゲーションを申請していたため、モーターサイクルレースも考慮して建設されています。最初にインドを訪れたのは昨年の11月でした。前述したように、かなり準備を整えていましたが、現地に行くといつもいろいろなものが見えてきます。」

「通常はいつもランオフエリアが十分であるか注意を払います。今回ではターン1、2、3、4、5、7、13、14といったさまざまなポイントで、アスファルトの量を減らし、グラベルのランオフエリアを増やすよう依頼しています。ターン3、13、14では、サーキットと緊密に協力し、ランオフエリアを最大化するためのコース変更にも合意しました。」

「またエアフェンスなどのホモロゲーションによる保護装置を導入しています。コーナーの中にはMotoGPにとってアグレッシブすぎるものがありました。ただ、レイアウトは基本的に以前と同じで、若干の変更が加えられている程度になります。いずれにしても作業は事前に完了していなければなりませんが、正式な最終承認が下りるのはGP開幕の前日です。」

「既存のサーキットで作業するのと、まだ建設されていないサーキットで作業するのとでは、ある意味でメリットとデメリットがあります。既存のサーキットの方がレース開催履歴がありますし、ドライビングでもライディングでも、歩いてでも周回を重ねることができますが、既存サーキットの周囲にはサービスロードやグランドスタンド、建物などのインフラがあり、土地の制限などもあるため、変更を加えるのは一般的に難しくなります。」

「何よりもライダーの安全が最優先だと思っています。地球上で最も速い22人のライダーと毎週金曜日に情報交換が出来ることは、実に贅沢なことです。ロリス・カピロッシの仕事も非常に重要で、彼の経験は素晴らしいものがあります。プロとしての彼は数年前にレースをやめてしまっていますが、それでもバイクに乗ればとても速いんです。彼はバイクの進化を理解していますし、我々にとっても素晴らしい仲間です。しかし、現役ライダー達とのコラボレーションは、本当に贅沢なことでしょうね。」[adchord]

「ライダー達と共に作業をするには集中が必要です。彼らは忙しいですし、集中しなければいけません。私達が心がけているのは、正確な状況や事例をもとに議論することです。何らか改善が必要な点があった場合、私達はサーキットに改善を要請します。ライダーからは”このターンでは、進入時、ブレーキング時、加速時、縁石の出口で、こんなことがわかった。”といった情報をもらいます。そしてそれらを分析し、研究するんです。そこからレーストラックに対して、変更、修正、アップグレードなどの提案を行うんです。」