スズキのMotoGP撤退によりHRCに移籍した河内氏は、ホンダの開発において9月11日のミサノテストが非常に重要だと語る。前回のオーストリアでは夏休み中に開発をしてきたエアロダイナミクスパーツを使用する各選手が見られたが、ミサノテストでも何らかの新しいアイテムが登場する可能性が高い。コンセッションについては方向性が不明であるが、なんとか自力で欧州メーカーを打ち負かすホンダを見たい。

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ホンダが第一線で戦える手助けがしたい

河内健

「欧州メーカーが日本メーカーより優れていると思いませんが、ホンダのバイクがパフォーマンス面で劣っているのは事実です。これを改善しようと努力をしている状況ですので、そう遠くない未来にホンダがトップで戦えると信じています。エアロダイナミクス、エンジンパフォーマンス、シャーシなど全ての面を注視していますが、1つのエリアが改善した場合、他のエリアもそれに合わせて調整する必要があります。」

「MotoGPの夏休み期間中もホンダは色々な作業をしてきました。1つはエアロダイナミクスです。これはテストの結果から考えても良い方向に進めることが出来たと思います。MotoGPのレギュレーションではレースごとに新しいアイテムを試すことは難しいですが、ミサノテストが非常に重要です。」

「ミサノテストでは改善のステップを見つける意味で重要になります。全く新しいスペックのマシンではなく、現在のスペックからの進化という意味でのテストを行います。バレンシアではより一歩前進した意味でバランスの取れたバイクを用意出来るかもしれません。」

「ホンダは基本的に全てのライダーの意見を聞いて開発を進めます。もちろんパフォーマンスが一番高いのはマルク・マルケスですが、4人のライダーの意見が重要です。コンセッションルールの見直しが解決策になるかわかりませんが、もしそうなればより多くのチャレンジが出来ることにはなります。」

「スズキがMotoGP活動を辞めてしまったのは残念ですが、ホンダが声をかけてくれたんです。レースをしないスズキに私は興味はありません。ですからホンダに加入したんです。もちろんホンダはホンダの開発のやり方がありますから、ホンダの長い歴史の中での開発のやり方を尊重しています。私はホンダが第一線で再び戦えるようになる手助けをしたいんです。」

(Photo courtesy of michelin)