ホンダHRCキャストロールは第10戦ダッチTTに向けて北へ。今週末のアッセンでは、ジョアン・ミルに加え、アレイシ・エスパルガロが参戦する。両者とも、明確な目標を持って週末に挑む構えだ。

ダッチTTは1949年からグランプリモーターサイクルを開催してきた歴史あるイベント。全長4.54kmのアッセン・サーキットは、2005年から2006年にかけて改修されたものの、往年の魅力を多く残しており、毎年名勝負が繰り広げられてきた。ジョアン・ミルは、今季3戦連続でポイントを獲得しており、波のある序盤戦を経て安定感を見せている。マシンのアップグレードと共に、週末ごとにトップ10圏内を脅かす存在となってきた。アッセンの前半に見られる長く低速のコーナーと、中盤以降の高速セクションは、ホンダRC213Vの性能評価において重要なポイントとなる。

一方、アレイシ・エスパルガロは今季3度目のRC213V搭乗。2023年にはアッセンで表彰台に立っており、過去の成功体験を活かしての参戦となる。今回の主な役割は、ミサノでのテストチームと同様に新パーツの評価ではなく、週末の中でマシンのポテンシャルを最大限に引き出すことに注力する。

ジョアン・ミル

「またレースの週末が来ました。レースとレースの間が短いですが、自分は準備できています。アッセンではまた新たな課題があると思いますが、ムジェロでの努力によって前進できたことを踏まえ、前向きに取り組みたいです。ムジェロのようにアッセンでも接戦になることが多く、集団でのバトルが想定されますので、しっかりと準備して臨みたいです。集中力を切らさず、将来に向けての作業を継続していきます。」

アレイシ・エスパルガロ

「アッセンでホンダHRCファクトリーチームと仕事ができることを本当に嬉しく思います。多くのライダーにとってホンダのファクトリーチームは夢のような場所なので、たとえ一時的でもその一員になれるのは驚きであり喜びです。今年これまでの2戦でも自分は少しずつビルドアップできているので、今回は週末のスタートからより接近した位置で臨みたいです。アッセンでは良い思い出がありますし、普段テストを行っているサーキットとは異なるので、ホンダのマシンがどう反応するのか非常に興味深いです。ルカが順調に回復して一日も早く戻って来られることを願っています。」