今回はあと少しでポール獲得に迫ったマルケス。今回は転倒後にダメージを受けたエアロダイナミクスフェアリングでの走行、カーボンスイングアームの使用などいろいろな話題を提供していました。

マルク・マルケス

「予選の内容に関しては満足です。昨年は本当にここで苦戦したわけですから。ただ今回もトップで走行出来ています。もちろんオースティンやヘレスのような感じではありませんが、明日に備えて戦いの準備が出来ています。予選は良い走行が出来ましたが、毎回セクター2でミスをしていました。ターン4の進入スピードが早すぎてそこでかなりのタイムを失いました。最後に再びプッシュしたですが、タイヤが既にダメになっていました。これはヨハンが言ったとおりに1周目は良い形ということなんです。明日はとにかく最適なリアタイヤを選択することが重要となるでしょう。

「エアロダイナミクスファアリングの損傷については、正直日本人エンジニア達はかなり心配していました。今までいろいろなデータなどがあってああなっているのに、それを完全に無視した状態でしたから。ウイング1枚の状態では特に大きな変化を感じることが出来ず、ひたすらにプッシュしていました。もちろんブレーキングポイントでは違いを感じますけど、2周か3周ではあまり違いはありません。レースディスタンスであれば重要になってくるんですけどね。今週末はかなり転倒が多かったですけど、これはグリップが高いからライダー達もプッシュしたこともありますが、一度タイヤが滑りだすとかなり急激に滑るということも原因です。ですからこうした事に関しては注意が必要ですね。」

「このサーキットではカーボンスイングアームの違いを感じません。例えばヘレスのようのコーナリングスピードが高いところであれば違いを感じるんですが、ここではそうではありません。ただタイヤマネジメントの仕方などは異なります。ただ今週の中ではアルミニウムのスイングアームでも高速タイムが出せました。ですから今日の午後にどちらを使うことにするか決定する必要があります。」

「午前の走行で確かにフェアリングはダメージを受けてウイングが無くなっていました。またフットレストもポケットバイクのように短くなってしまいましたが、残り時間をスクリーンで見た時は5分しかなかったんです。ただQ2にダイレクトに進出したいと思っていたので、トラック上にずっと留まっていたんです。昨日からラップタイムを向上出来ると思っていたんです。というのもそれまではハードリアタイヤを履いていて、ソフトタイヤを履けばさらにグリップが良くなるのはわかっていましたから。ただあの状態ではブレーキングは妙な感触でした。ブレーキングしている中でバイクが片側にだけ沈み込んでいく状態だったんです。ただそれ以外は大丈夫でしたね。」

「今日もわかったようにバイクは昨年より大きく改善出来ています。ただ他のトラックのような形で良いレースが出来るわけではありません。他のホンダはQ1にいて苦戦していたわけです。ヘレスでは3台のホンダがフロント2列にいましたが、ここでは苦戦しているわけです。これはでも他のサーキットでも同様で時にはこうしてアップダウンがあるんです。ただ、苦戦する時はベストリザルトを持ち帰るという事はいつもと同様なんです。いつもより苦戦しているとは言え、ポールポジション獲得を争ったり、ベストなリズムを記録するために争ったりということが出来るということが重要なんです。明日のレースではヨハン、もしくはこの場にいませんが、ドヴィが自分達よりも速いということもあり得るかもしれません。その中で表彰台を獲得して行くことが必要ですし、別のサーキットではもう少し良い形でレースを迎えることが出来るかもしれません。」

(Photo courtesy of michelin)