マルク・マルケスがバラトンでスプリント勝利

2025年8月23日(土)、MotoGP第14戦ハンガリーGPのスプリントレースがバラトン・パークで行われ、マルク・マルケス(ドゥカティ・レノボ・チーム)が開幕14戦中13回目のスプリント勝利を飾った。波乱含みのターン1を無事に抜け出したマルク・マルケスは、見事なレース運びでトップチェッカー。2位にはファビオ・ディ・ジャンアントニオ(VR46)が約2秒差で入り、3位にはチームメイトのフランコ・モルビデリが続いた。

ターン1で大混乱、クアルタラロがバスティアニーニに接触

ポールポジションのマルケスは完璧なスタートを決め、先頭でターン1へ。しかし、6番グリッドから発進したファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハ)は、イン側からブレーキングを誤りエネア・バスティアニーニ(レッドブルKTMテック3)に接触。バスティアニーニは奇跡的に転倒を免れたが、クアルタラロはリタイアとなった。この影響でマルコ・ベッツェッキ(アプリリア・レーシング)もタイムを失い、トップ10後方まで順位を落とした。バスティアニーニは18位まで沈んだ。

さらにターン9でも波乱、バスティアニーニが今度はザルコと接触

1周目にはもう一つのアクシデントが発生。ターン9でバスティアニーニがヨハン・ザルコ(キャストロール・ホンダLCR)に対して無理なオーバーテイクを試み、両者ともに転倒。スプリントレースから姿を消す結果となった。

マルケスが主導権、アコスタがクラッシュ

レース中盤、マルケスはVR46の2台を背後に従えて独走。5周目時点でディ・ジャンアントニオとの差は1.1秒、モルビデリはさらに1秒以上後方だった。4番手にはルカ・マリーニ(ホンダHRCキャストロール)、5番手にはフェルミン・アルデゲル(BK8グレシーニ・レーシング)が続き、ジョアン・ミル(ホンダHRCファクトリー)はその1秒後方を走行していた。

6周目、ペドロ・アコスタ(レッドブルKTMファクトリー)はホルヘ・マルティン(アプリリア・レーシング)との10位争いの中、ターン11で小さなクラッシュを喫し、リタイア。金曜にトップタイムを記録したライダーにとっては失意の土曜日となった。

マルケスは独走で勝利、VR46の2台が表彰台を獲得

残りの周回もマルケスは安定したペースで首位を堅持。VR46の2人は順位をキープし、ディ・ジャンアントニオが2位、モルビデリが3位でゴール。VR46にとっては貴重なダブル表彰台となった。

バラトン・スプリントのポイント獲得者一覧

9番グリッドからスタートしたマリーニは、アルデゲルを抑えて4位に入り、ホンダ移籍後ベストスプリント結果を記録。アルデゲルは5位を死守し、ミルが6位、ベッツェッキが挽回して7位に入った。アレックス・マルケス(BK8グレシーニ)は8位でゴールしたが、日曜の決勝ではグリッド3つ降格のペナルティが課されている。9位には現チャンピオンのマルティンが入り、最後のポイントを獲得した。

ハンガリーGP  スプリントレース結果

順位ゼッケンライダー名メーカータイム
1位93マルク・マルケスDUCATI21'13.465
2位49ファビオ・ディ・ジャンアントニオDUCATI21'15.560
3位21フランコ・モルビデッリDUCATI21'17.060
4位10ルカ・マリーニHONDA21'18.355
5位54フェルミン・アルデゲルDUCATI21'19.157
6位36ジョアン・ミルHONDA21'19.612
7位72マルコ・ベッツェッキAPRILIA21'19.731
8位73アレックス・マルケスDUCATI21'20.797
9位5ホルヘ・マルティンAPRILIA21'24.244
10位44ポル・エスパルガロKTM21'26.370
11位25ラウル・フェルナンデスAPRILIA21'26.613
12位43ジャック・ミラーYAMAHA21'27.562
13位63フランチェスコ・バニャイアDUCATI21'28.356
14位88ミゲル・オリヴェイラYAMAHA21'28.807
15位79小椋 藍APRILIA21'28.932
16位42アレックス・リンスYAMAHA21'34.472
17位37ペドロ・アコスタKTM21'35.710
18位33ブラッド・ビンダーKTM21'36.186