まさに激戦と言えるレースを制したマルケス。最後の最後まで誰が優勝するのかわからない状況の中で、ドヴィツィオーゾとロッシが潰し合う中でスルッと抜け出して勝利を収めました。次は今のところ無敗のザクセンリンクですが、ここでもマルケスが優勝して夏休みを迎えるとなると、後半戦に他の選手がマルケスに追いつくのはかなり難しくなるでしょう。

Q

「正直何から話したらいいのかわかりませんが、本当にクレイジーで素晴らしいアッセンでのレースでした。今回で65勝目となりますが、今日は本当に素晴らしい1日になりましたね。」

マルク・マルケス

「ええ、本当にクレイジーなレースでした。かなり接近したレースになると思っていましたが、ここまでとは思っていませんでした。本当に全員が互いに戦っている状態で、アタックしつつも自分のポジションを守っているというような状態でしたね。その中で何が最高の戦略なのかということを理解するのは不可能でした。ただその中で、じっと待って戦い、最後にどうなるかを見てみようと思っていました。そして最後の6周で、タイヤもチャンピオンシップも全く考えずにプッシュしようと思ったんです。チャンピオンシップをリードしている状態であればミスをしても失うポイントは少なくて済みますから。難しかったですが、最終ラップに1秒半のアドバンテージがあるのを見て、これでようやく一息つけると思いました。こうして優勝するということは非常に重要度が高いですね。」

 

Q

「26周のレースの中で語るべきことは沢山ありますが、10位スタートのホルヘがトップに出てきたのは大きな驚きでした。またターン5ではアレックス・リンスが非常にアグレッシブで、あわや転倒というところでした。」

マルク・マルケス

「最初のブレーキングポイントでDucatiが接近してくるのがわかって、”ああ、ドヴィツィオーゾが来た”と思ったんです。その後にオーバーテイクされて、よくよく見るとロレンソだったので、一瞬”確か10位からスタートしたはずだよな?”と混乱してしまいました。本当に彼のスタートは凄いものでしたし、序盤はポジションを守ろうとして物凄くアグレッシブでした。ですからしばらく様子を見てどうなるか見てみようと思ったわけです。ただ今日は最後まで本当に素晴らしいバトルがありました。一番はアレックス・リンスに抜かれたターン5で、あそこでは手から足からすべてがバイクから離れたんです。あれは本当に転倒するところでした。その後はマーべリック・ビニャーレスとのバトルでした。ブレーキングポイントでマーベリックも自分もウイリーから元に戻って来ている状態だったんです。あそこで彼に腕に接触されたことでレバーが握れなくなり、そのままグラベルに突っ込む形となりました。1速でなんとか踏ん張りましたが、その以外のレースに関しては問題なかったと思います。」

 

Q

「24周目、25周目には素晴らしいスピードがありました。あれでレースが決まったと思いました。ピットボードに+1.5と表示されていて本当に嬉しかったでしょうね。」

マルク・マルケス

「このトラックではしっかりと自分のラインを走る必要で、コーナーの出口に向けてしっかりと準備が出来ているか?という点が重要です。レース序盤は自分の走行ラインを走ってギャップを作ろうとした時には既に多くの選手に抜かれてしまい難しい状況でした。その後にラインを守ろうとしたんですが、より状況が難しくなってしまいました。その後全力でプッシュして、0.2秒のギャップを作ることが出来て、そこでようやく自分のラインで走れるという状況になりました。最初に自分のペースで完全に走ることが出来て、本当に良いペースで走行することが出来ました。」

 

Q

「これでチャンピオンシップにおいては41ポイントのリードです。ザクセンでは素晴らしい結果を残していますが、自信はあるでしょう。」

マルク・マルケス

「今回非常に重要なのは25ポイントを獲得したこと、そしてリンスが2位であったということです。これでさらにチャンピオンシップのアドバンテージを広げることが出来たんです。ただ重要なのは、これからまた新たなトラックに向かうわけで、毎年異なるコンディションでのレースとなります。雨が降るかもしれませんし、自分達のレベルをしっかりと確認することが必要です。序盤から強い走りをして表彰台を狙いたいと思います。」

 

Q

「今日は優勝したことでホンダからボーナスが、そしてカルからもボーナスが出たようですね?」

マルク・マルケス

「なんで知ってるんですか?昨日カルと賭けをして、カルはウルグアイ、自分はポルトガルに賭けたんです。これで彼に勝手100ユーロ勝ちました。まだ受け取ってませんけど(笑)そしてワールドカップの終わりでイングランドが優勝していれば、自分もカルに100ユーロ支払う必要があります。」

 

Q

「今回はSNSで多くの有名選手がレースについてツイートしています。F1のドライバー達も最高のレースだったと語っていますが、ジェンソンもこうしたメッセージを送っていました。彼とは今年はシルバーストーンで会うのでしょうか?」

マルク・マルケス

「ジェイソンはF1のレジェンドですから、彼の言葉は本当に嬉しいですね。彼にはもしシルバーストーンに観戦に来てくれれば、同じような素晴らしいレースを見せてあげるといいたいですね。」

(Photo courtesy of michelin)