第10戦チェコGPの土曜走行でNTS陣営両雄がハイパフォーマンスを披露

土曜日のセッションで、NTS RW Racing GPのボ・ベンスナイダーとスティーヴン・オデンダールは大きな注目を集めました。午前のフリー走行(FP)3回目では、オデンダールがマシンから振り飛ばされそうになったところを超絶的なセーブでかわしました。この転倒回避シーンは、拍手喝采を集めました。

午後の予選では、ベンスナイダーが最初の予選Q1で2番手タイムを記録して、上位選手が競うQ2へ進出。ここでも上々のタイムで8番手に入りました。チームマネージャーのヤルノ・ヤンセンは、両選手の健闘に満足した様子で、この日のセッションを振り返りました。「スティーヴンが転倒をかわしたスーパーセーブには驚きました。バイクを転倒させずに、しかも自らもマシンにしがみついて巧みにコントロールしながら減速し、危機的な状況を乗りきってくれました。脱帽ものですね。

また、ボのがんばりも賞賛に値します。今日の天候はじつに不安定でしたが、そんななか、午前のFP3では7番手を記録し、午後のQ1では2番手タイムからQ2に進出。そして、最終的には8番手でまとめてくれました。結果的に、ボのMoto2クラスベストグリッドになりました。

Q1の最後に、圧倒的なタイムを記録して上位に食い込んでくるとは、きっとライバル陣営は想像もしていなかったでしょう。そう考えると、じつに痛快です」オデンダールが午前のセッションで見せたスーパーセーブは、motogp.comがtwitterなどのソーシャルメディアを通じて拡散し、世界中のロードレースファンから大いに注目を集めました。このスーパーセーブの一部始終は、公式サイトでも無料動画を閲覧できます。

オデンダールは昨日の転倒で体に痛みが残っていたこともあり、午後のQ1では2分15秒936のセッション11番手タイム。総合順位では、25番グリッドから明日の決勝レースを迎えることになりました。ベンスナイダーは、FP3までの総合タイムで、Q2へのダイレクト進出となる14番手に0.02秒届きませんでした。それでもQ1からQ2へ進出し、そのQ2でもフロントローを獲得しそうな勢いを披露しました。セッション中に、1コーナーで軽微な転倒を喫してしまいましたが、幸運にもライダー・マシンともに大きなダメージはなく、最終的に2分12秒840のラップタイムでまとめ上げました。その段階でベンスナイダーは5番手でしたが、何人かの選手がそのタイムを上回っために、予選総合順位は8番手。明日の決勝は3列目から迎えることになりました。

ボ・ベンスナイダー選手コメント

(予選8番手:2分12秒840)
「明日の決勝に向け、8番手を取れてハッピーだよ。午前のセッションからうまく走れていたので、これくらいのタイムなら充分に出せそうな手応えを感じていたんだ。僅差でQ2のダイレクト進出を逃してしまったのは残念だけど、Q1でリズムをしっかりと確認してからQ2へ進むことができたので、結果的にはまずまずだったと思う。Q2では、軽い転倒を喫したあとも走りつづけることができたし、最終ラップにしっかりといいタイムでまとめることができた。最後はスリックタイヤに履き替えた選手たちもいたけれども、僕はその前に転倒したこともあって、そこまでできる余裕がなかったんだ。それがちょっと残念だけど、チームがとても頑張っていいバイクに仕上げてくれたおかげで、今日は思いきり走ることができたよ」

スティーヴン・オデンダール選手コメント

(予選25番手:2分15秒936)
「今朝のセーブは自分でもビックリだった。ウェットパッチに乗ってしまい、振り飛ばされそうになってしまったんだ。自分でもどうやってあれを抑えきることができたのか、不思議な気分だけど、バイクを傷つけることなく転倒を回避できたのでホッとしたよ。でもそのぶん、ブーツがボロボロになっちゃったけどね! 予選は残念ながら思っていたとおりには進まなかった。ウェットコンディションでも、もっと速さを発揮できると思っていたので、順位は残念だけど、明日の決勝で挽回してみせるよ」

(Source: NTS)

(Photo courtesy of NTS)