木曜に行われたプレスカンファレンスから、ロッシ選手のコメントを抜粋してご紹介します。今回が3000回目のグランプリレース、ロッシ選手はホンダに500勝目の勝利をプレゼントし、今回はヤマハに500勝目をプレゼントするチャンスとなります。

ニック・ハリス

「それではヴァレンティーノ・ロッシから始めましょう。3000回目のグランプリレースでチャンピオンシップをリードしているわけですが、素晴らしいスタートですね。」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「3000回というのは自分にとってではないですよね?(笑)まぁ大体それくらい走っていると思いますが、最初にヨーロッパに戻ってこれて嬉しいですね。これから本当のチャンピオンシップが始まるとは言いませんが、これからのサーキットは全て素晴らしい歴史があって、雰囲気も異なり多くのファンが詰めかけます。ですから本当にヨーロッパラウンドが始まって嬉しいです。3度の良い結果の後に、ここにチャンピオンシップをリードした状態で来れたのは良かったですね。昨年は素晴らしい週末で勝利が出来ました。毎年状況は違っていますが、このトラックは常に素晴らしいトラックで素晴らしいレイアウトなので、ここでMotoGPバイクを乗るのは本当に楽しいんです。どうなるか見てみましょう。」

 

ニック・ハリス

「16年前だったと思いますが、あなたはホンダに500回目の優勝をプレゼントしたわけですが、今回は日曜にヤマハに500回目の優勝をプレゼントするチャンスがあります。

ヴァレンティーノ・ロッシ

「とても難しいでしょうね。ヤマハとチームにとっては本当に大きな数字となりますが、挑戦してみようと思います。」

 

ニック・ハリス

「当然レースが重要なわけですが、月曜のテストも重要ですね。」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「ここでの月曜テストは常に重要なんです。バイクに関しても新しいものがあり、タイヤのテストもあります。火曜にル・マンでもテストを行ないました。この時期はバイクに良く乗るわけですが、それが助けになりますね。」

 

ニック・ハリス

「アゴとの優勝数の差は8となりました。追いつけそうですか?」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「難しいですね。それほど大きな数字ではないんですが、昨年はそこまで優勝を重ねる事が出来ませんでしたから。今の数字に十分満足はしているんです。重要なのは今週最大限の力を尽くして、良いレースをしようとすることです。

 

Q

「ドルナがヘレスの最終コーナーのバトルをビデオでまとめていましたが、最終コーナーで相手を選ぶなら、どの選手とバトルをしたいですか?」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「難しい質問ですね。最終コーナーは実際オーバーテイクが難しいコーナーなんです。非常に狭いですし、高速で進入することになります。左向きのタイトコーナーですからね。ただなぜかずっと素晴らしいバトルが繰り広げられる場所なんです。ドゥーハンとクリビーレ、自分とセテ、マルクとホルへなどね。どのライダーも最終コーナーではオーバーテイクが難しい選手でしょうし、それに最終コーナーに一緒に進入するというのもまた難しいでしょう。ただ昨年もお話したとおり、一番良いのは最終コーナーに2秒か3秒のアドバンテージを持って進入することですね。そのほうがより簡単ですから。」(※プレスカンファレンスの場にセテ・ジベルナウが居るのがなんとも。。)

 

Q

「ここでは素晴らしい記録を残していますが、なぜあなたはここでこれほどまでに強いのでしょうか?」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「ここはアプリリアと共に育ったサーキットですからよく知っているんですよ。若い時に125cc、250ccで何度もテストをしましたし。今は若いライダー達はそこまで走らないのかもしれません。今はテストはマレーシアだとかが多いですから。ただ自分が若い時、それに500ccの時も、ここでのテストが多かったんです。ですからサーキットをよく知っているんです。それにここでのレースウィークエンドは、全てのレースウィークエンドの中でも最高の1つです。ターン8を抜けてスタジアムに入ると、特に日曜で良い天気だとお客さんも沢山いますから、こうしたトラックの中でも良い部分で歓声が聞こえて最高の雰囲気ですし、大きなモチベーションになりますね。」

 

Q

「チャンピオンシップをリードするのはどのような気分ですか?若々しく感じるとかでしょうか」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「今年は特に冬期テストでバイクに対するフィーリングが悪かったですから、嬉しいですよね。ただまだ3戦ですし、このポジションを維持するのは大変でしょう。ただ今のこの瞬間をチームと共に楽しんでいます。」

 

Q

「自分のグランプリデビューの正確な日付を覚えていますか?」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「だいぶ昔のことですが、ヘレスで自分の初めてのレースの前に素晴らしい思い出があります。初めてのレースは1996年のマレーシア、シャー・アラムでした。ただグランプリレースのテストでグランプリライダー達と初めて一緒に走ったのは、2月のヘレスだったんです。皆が自分をインからアウトからバンバン抜いていくのであれはショックでしたね。確か3秒とか4秒遅れだったんです。欧州チャンピオンシップでヘレスで優勝した後に参戦したんですが、そこで世界とのレベルの違いを思い知りました。そこで初めて本物のライダー達と走る事になったので、良い思い出です。」

Q

「正確な日付は覚えていますか?」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「2月だと思いますが、正確な日付はわかりません。」

 

Q

「これからさらにチャンピオンシップが進むにつれて、さらにプレッシャーを感じるのか、自信を感じるのか、それとも両方でしょうか?」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「まぁ両方ですけど、自信のほうが少し大きいかもしれません。まだたった3戦で長い道のりです。ただ多くは変わりません。週末にさらに集中すること、そして最大限で走るということです。」

 

ソーシャルメディアからの質問

「facebookからドン・リンチの質問です。もし1996年に戻って、125ccのグリッド上にいるあなた自身に会えるとしたら、17歳のヴァレンティーノに何を伝えますか?」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「難しいですね。まず当時の自分は世界グランプリで戦えるということでとても嬉しいんですよ。きっと落ち付けって言うでしょうね。若い時っていうのはとにかく興奮していますから。ゆっくり自分のペースでやれって言うでしょうね。」

(Photo courtesy of michelin)