MotoGPのプロモーターであるドルナスポーツCEOのカルメロ・エスペレーターが、世界中のファン、レース関係者、ライダー、スポンサー、各国のプロモーターなどに向けて、自らの思いをメッセージで語っている。

カルメロ・エスペレーター

今日3月20日は本来タイGPがブリーラムで開催され、2020年の第2戦のレースウィークエンドがスタートするはずでした。MotoGPパドックの皆が最も愛するレース活動をしているはずだったのです。」

「全てのクラスのライダー達がトラック上で素晴らしい戦いを繰り広げ、ブリーラムの最終コーナーまで続くバトルを楽しむことが出来たはずの週末でした。各国から集まったスタッフが、同様に各国からMotoGPの集まったファンのためにMotoGPを支えているはずでした。」

「しかし新型コロナウイルスの発生によりこれが不可能となり、各国政府が皆の健康を守るため、ウイルス封じ込めのために全力を注いでいます。こうした理由もあって今まで以上に私達は自分達の責任を認識し、各国政府の指示に従い、自らの健康を守ることが必要です。」


ウイルスが世界を予測が出来ないほどの期間止めていますが、必ずや元の生活に戻ることが出来るでしょうし、今まで以上に力強く行きていくことが出来るでしょう。この長期間に渡るシーズンオフは一時的なものです。皆さんにはどうか自信を持って、落ち着いて行動していただきたいと思います。」

ドルナがMotoGPのプロモーターになってから29シーズンが過ぎました。常にレースを行うことがドルナのミッションでありましたし、これからも変わりません。最悪の時であってもドルナはその信念であるレースを行うことを貫いてきました。競技を行うということがドルナの血の中に流れており、競技を止めることは考えられません。


「新型コロナウイルスは世界中で開催されるスポーツ競技に影響を与えていますが、残念ながらこの世界的パンデミックは2020年のMotoGP世界選手権についても影響を与えています。しかしながら1949年から連綿と続いてきたように、レースの開催が完全にストップすることはありえません。

開催カレンダーの変更を発表していますが、パンデミックの状況や各国政府とも競技しながら、今後の対応を検討していきます。ゴールは出来るだけ多くのレースを開催することで、これが現時点での目標なのです。

今直面している挑戦にも関わらず、今年のMotoGPが今までで最高の内容であることを喜ばしく思っています。MotoGPプレシーズンテストで確認出来たように、各選手のタイム差は今まで以上に縮まっており、カタールではMoto2とMoto3の素晴らしいレースが開催されました。」

「FIM スーパーバイク世界選手権(SBK)に関しても状況は同じですが、SBKの場合はオーストラリアでこちらも素晴らしい開幕戦を行うことが出来ました。MotoEワールドカップ、FIM Moto3ジュニア世界選手権、その他MotoGPへと続く全ての選手権の開催カレンダーも変更となっています。しかしドルナはその能力全てを使って、出来る限りの全てを尽くしていきます。」

ドルナは世界中のファン、そして世界選手権開催を可能にしてくれる全てのスタッフのために動いていきます。そして、ドルナはライダー、エンジニア、メカニック、物流関係者、エグゼクティブ、カメラオペレーター、ジャーナリスト、マルチメディアテクニシャン、コーディネーター、その他レースを実現するために動いてくれる全ての人が愛する”レース”を開催するために全力を尽くしていきます。」

「レースを開催するということは、今現在、そしてこれからもドルナの存在意義であり続けるでしょう。ですから変更後のカレンダーでレースが開催出来るよう、ドルナは走り続けます。」

最後に、FIM、IRTA、各メーカー、ライダー達、チームメンバー、プロモーター、放送局、スポンサー、メディア関係者、全てのドルナ職員に対して、この危機的状況の中で忍耐強く、プロフェッショナルに、思慮深く支え続けてくれていることを感謝したいと思います。こうした素晴らしいパートナーに支えられているというのは、大きな栄誉であり喜びです。

出来る限り早急に素晴らしいレースを開催し、ファンの皆さんに興奮を届けたいと思っています。ファンの皆さんにおかれましては、献身的にMotoGPを支え、各トラックに世界中から足を運んでいたただき、同時に世界中からメディアを通じてMotoGPを視聴していただいていることに改めて感謝を述べたいと思いますし、連綿と続くレースの歴史に支えられていると感じます。

「ファンの皆さんに最後に一言お伝えしたいと思います。”出来る限り早く、トラックで再びお会いましょう!”

ドルナスポーツCEO カルメロ・エスペレーター

(Source: dorna)

(Photo courtesy of dorna, michelin)