最終コーナーまで激しく争ったポル・エスパルガロとジャック・ミラーを後方から冷静に見つめ、立ち上がり重視で2人を抜き去って優勝したミゲル・オリヴェイラ。赤旗中断でタイヤ交換が出来たことで良いリズムで走行する機会を得たようだ。ポルトガル人として初のMotoGPクラス優勝を達成したが、今後どの程度の戦闘力を発揮出来るかで進化が問われるだろう。
ポルとジャックのバトルを利用出来ると思った
ミゲル・オリヴェイラ
「今回の優勝はいくつもの理由で嬉しいですね。ここオーストリアはKTM、そしてレッドブルにとってのホームですし、自分にとっても初優勝となりました。今週末はずっと良い形で走行してきましたが、レースが赤旗で中断されて、フロントタイヤを変更することが出来たのでセカンドチャンスを与えられたと言っても過言ではありません。まだ実感が湧いていませんが、本当に嬉しいです。家族、そしてポルトガルのファンにためにも嬉しい結果となりました。」
「レースは残り12周でしたから、その程度の周回であればタイヤマネジメントや燃料のマネジメントも不要です。ただ前に走るだけというレースになりました。ポル・エスパルガロとジャック・ミラーは速かったので、中断がなければ彼らをクリーンに抜けるとは思っていませんでした。」
「最後にポルとジャックが激しくバトルをしていましたから、これを利用出来るだろうとは思っていました。自分は最後まで落ち着いて走行し、最終コーナーで彼らがアウトにはらむのがわかっていましたから、立ち上がり重視で走行しました。」
「自分の今までのキャリアはハードワークの連続でした。何事も簡単に与えられたものはありませんでしたし、あらゆる状況に立ち向かって行く必要があったんです。昨年は肩を怪我をしながら痛みを抱えてのレースとなり、色々と学ぶことがありました。精神的にもノーマルな状態ではありませんでしたから、そこから脱出して、こうして優勝出来たことは本当に重要です。」
「これは一人で成し遂げた結果ではなく、ファクトリー、KTMが多大な努力をしてくれました。自分のことを信頼してくれましたし、作業を続けるための力を与えてくれました。本当に感謝しています。」
「今日は本当に嬉しい優勝でした。初めてだということもありますし、MotoGPで優勝したことがある皆と同じように最高のフィーリングでしたよ。ターン6にポルトガルのマーシャルがいたことは驚きで、彼にポルトガル国旗をもらいました。なぜか電話番号が書かれたメモももらったんですが、なくしてしまいました。彼は何を期待していたんでしょう(笑)」
「ダニ・ペドロサがこのバイクを今年にかけて大きく変えてくれました。彼のインプットのおかげで、バイクは扱いやすくなりスムーズに走行出来るようになっています。ミサノでのテストではそこまで悪い内容ではありませんでした。とは言え実際に走り出すまではなんとも言えませんけどね。」
(Source: KTM)
(Photo courtesy of michelin)