ミシュラン、最終戦を前にバレンシアでの2連戦に臨む
ミシュランはスペイン、バレンシアに入り、2020 年 MotoGPTMシーズン終盤の2連戦、ヨーロッパ・グランプリとバレンシア・グランプリに臨みます。
バレンシアは伝統的に MotoGP の選手権最終戦の舞台となってきましたが、今年の最終戦はポルトガルのアルガルヴェに建設された新しいサーキット、アウトドローモ・インテルナシオナル・ドゥ・アルガルヴェで行われます。
ただその前にミシュランと MotoGP ライダーたちは、通常とは異なるトリッキーなサーキット、リカルド・トルモで開催される2レースに臨まなければなりません。ここは9つの左コーナーと5つの右コーナーを含むコース全体をグランドスタンドが取り囲む、唯一のアリーナ形式のサーキットです。ただ残念ながら今年は新型コロナウイルス感染防止対策により、いつもグランプリに活気を与えてくれるファンの姿をコースサイドに見ることはできません。
反時計回り、タイトでツイスティなレイアウトのこのサーキットは、MICHELIN Power Slick の全レンジが左右非対称設計で投入される今シーズン唯一のサーキットです。これはこの時期かなり低温となる全長4,005m のコースに対処するための措置です。前後タイヤのコンパウンド(ソフト、ミディアム、そしてハード)は、こうした要件に応えるために特別に選択されたものです。
左右非対称設計では、コーナー数が多く、各周回で受ける負荷が大きくなる左側をよりハードとしており、一方右側は、こうした条件下でも素早く発熱するように設計されています。近年、バレンシアではしばしば雨天がレースの特徴のひとつになっていますが、11 月に 2 レースが開催される今年はその可能性がさらに高まります。
その場合に備えて、ミシュランは、ウェット時にもライダーに究極のグリップを提供すべく各レンジの MICHELIN Power Rain を用意しています。フロントは左右対称設計のソフトとミディアム、そしてリアは左側をハードにした左右非対称設計のソフトとミディアムコンパウンドです。レイン、スリックともにタイヤの供給は 2 大会とも同じです。
ミシュランと MotoGP ライダーたちは金曜日、2 回のフリープラクティスセッションから走行を開始します。プラクティスセッションは土曜日にも、27 周で争われる決勝レースのスターティンググリッドを決める公式予選の前に予定されています。ヨーロッパ・グランプリとバレンシア・グランプリは、同じスケジュールで行われ、最初のグランプリの決勝レースが 11 月 8 日日曜日、現地時間 14 時 00 分、日本時間 22 時 00 分に開催され、次のグランプリの決勝レースは 11 月 15 日日曜日の同じ時間にスタートします。
ミシュランモータースポーツ 2 輪マネージャー:ピエロ・タラマッソ
「通常とはかなり異なる今シーズンでしたが、一部のレースで経験した難しい気象条件もこのシーズンを複雑なものにする要因の一つでした。一年の終わりに近づいていますが、通常のカレンダーでもバレンシアは毎年この時期に訪れているので私たちは何が起こり得るのか理解しています。ここは朝の寒さ、タイトコーナーと短いストレートという特別なコースレイアウトを想定して、スリックタイヤは前後ともすべて左右非対称設計のタイヤレンジで臨む数少ないサーキットです。ただ今年は、ザクセンリンクとフィリップアイランドがキャンセルになったことで、このようなサーキットはここだけになりました。」
「タイヤは左側が長時間使用されてクールダウンすることがありませんが、逆に右側はあまり使われないので必要な時に迅速に発熱しなければなりません。すべてのライダーに満足してもらい、天候とコース特性の課題に対処するために、私たちはコンパウンドの完璧な設定を行わなければなりません。非常に厳しいふたつの週末になりますが、私たちは過去の経験をもとに、晴れ、雨、そして寒さとあらゆる条件に対しても万全の準備をしてレースに臨みます」
(Source: michelin)
(Photo courtesy of michelin)