シャーリンは18位、ロジャース20位 NTS陣営はともにトップ20で決勝レースを終える

日曜午後第3戦ポルトガルGPの決勝レースは、序盤から転倒者が続出する波瀾の展開になりました。この難しい状況のなか、NTS RW Racing GPのハフィス・シャーリンはNTS製シャシーの信頼性をしっかりと引き出し、しぶとく堅実なレース運びで最後まで生き残って18位のチェッカーフラッグを受けました。フレイザー・ロジャースも20位でゴールし、レースを完走するという目標を達成しました。

「今シーズンの我々は、自分たちが望む目標をまだ達成できていません。まずはその現実を認めることから、すべてがはじまります」チームマネージャーのヤルノ・ヤンセンは、自らを戒めるようにそう話します。

「つまり、高い目標を達成するためには、まず一歩一歩着実に進んでいくことが重要だということです。私たちの目指すべき当面のターゲットは、トップ15圏内のゴールです。今日のレース結果が示すとおり、その目標も残念ながらまだ達成をできていないのが現状です。しかし、前回よりもリザルトは良くなっており、地道ながらも前進を果たしている手応えを掴んでいます。さらにもう一歩前へ進み、実のある結果を獲得するために、ライダーたちが気持ちよく乗れるバイクのセットアップを、今後もチーム全員が一丸となって進めていきます」今日のレースを18位でゴールしたシャーリンは、ブレーキに課題を抱えながらレースを戦っていた、とヤンセンは明かします。

「すでに2周目の1コーナーで、リアブレーキの充分な効力を得られなかったようです。そのような状態では、ライダーが存分にポテンシャルを発揮するのは難しいのです、それでもハフィスは最後まで走り抜いて18位でチェッカーフラッグ受け、フレイザーも20位で完走してくれました。多くの選手が転倒した今日のレースで、最後まで走りきってデータを持ち帰ってくれた、という事実は非常に貴重です。」

「急遽、今回のレースに参戦してくれたフレイザーにとって、初めてのMoto2のレースは試練だったと思います。その難関をクリアしてくれたことに、本当に感謝をしています。大きなミスなく週末を走りきってくれたことは、彼にとっても貴重な経験となったはずで、今回のMoto2クラス参戦は非常に有意義だったと思います。

また、今回は負傷により欠場したバリー・バルタスですが、我々としては一刻も早くレースに戻ってきてほしいと思っています。しかし、前途有望な16歳の若者なので、まずは体調を完全に戻してから復帰することが大切であることも理解をしています。次戦に参戦できるかどうかは、この一週間じっくり検討してから決めようと思います」

2021年第4戦スペインGPは、ヘレスサーキットで開催。4月30日(金)にフリー走行1回目がスタートします。

ハフィス・シャーリン選手(ゼッケン55)


(決勝レース:18位)
「いいフィーリングで走れていたので、ブレーキに課題が出てしまったのは本当に残念だ。転倒者が続出するレースだったので、可能な限りベストを尽くしながら完走を目指して最後まで走り抜いた。ムリをすればポイント圏内を目指すことも可能だったかもしれないけど、逆に走りきれなかった可能性もある。レース後にチームが原因を究明してくれたので、次戦はもっと高い結果を目指して戦えると信じているよ」

フレイザー・ロジャース選手(ゼッケン89)


(決勝レース:20位)
「今日のレースは完走するということが第一目標だったので、とにかくミスをしないことを心がけてレースに臨んだ。7周目と8周目には、このウィークの自己ベストタイムも更新できたので、その点でも満足できるレースだった。ハフィスが前方に見えたときは追いつこうと思ってがんばったけど、危うく転倒しそうにもなったので、完走するという目標を忘れないようにして最後まで走りきることにしたんだ。今回の貴重な機会を与えてくれたNTSとチームには、本当に感謝をしている。もし、次回も代役参戦の必要があるのなら、喜んで駆けつけるよ!」

(Source: NTS)

(Photo courtesy of NTS)