リアにソフトタイヤを履いたフランチェスコ・バニャイアとは対象的に、リアにミディアムを履いたファビオ・クアルタラロは、中盤から徐々にペースを上げてオーバーテイクを開始。
前半はとにかくDucatiをオーバーテイクすることに苦戦したと語るが、最終ラップではペッコを追い詰めてプッシュをし続けた。この走りは2019年にマルクと戦った経験から来ているとのことで、着実にチャンピオンシップにおいて若手が育っていることを実感させる。
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常に全力でプッシュし続けた
ファビオ・クアルタラロ
「今日はDucati相手のレースでした。前半はホルヘ・マルティン、その後はジャック相手に戦いました。ジャックをオーバーテイクするのはとても難しくて、彼を抜いた箇所は自分にとっても予想外な場所でした。後半はペッコに追いつけるかどうか判りませんでしたが、今回はレースの中であまりにも多くのリスクを犯したと思います。チャンピオンシップのことを考えないで走ってしまいましたが、次回のミサノでは面白いレースになると思います。」
「今回はミディアムを使用していましたがこれは単純にフィーリングが良かったからです。ソフトタイヤを使用していればペッコのように序盤に大きなギャップを作る事は確かにできたでしょう。後半追いつくことが出来ましたが、オーバーテイクをするにはストレートパワーが少し足りていませんでした。でも、今回のレースには充分満足しています。」
「セクター3のペッコはとてつもない速さで追いつくことが出来ませんでした。次回のミサノではいいバトルが出来ればと思います。自分はセクター1、セクター4でスピードがありましたが、それ以外の部分でオーバーテイクに苦戦する部分があって、Ducatiはストレートで離れていってしまうので大変なレースでしたね。」
「今回のレースではチャンピオンシップのことは全く考えていませんでした。でもチェッカーを受ける時点で挑戦していない自分でいるのは嫌だったんです。今日は本当に限界でレースをしましたが、出来ることをやりきっての2位ですから満足しています。」
「リードは48ポイントありますが、チャンピオンシップのことはあまり考えていません。常に全力で走り続けているんです。父がレース後に”まさにチャンピオンの走りだった”と言ってくれて嬉しかったですね。自分の今回の走りは2019年のタイGPでマルクと戦った時の経験からで、マルクはチャンピオンシップをリードしていて自分とレースの中で何度も激しいバトルをしていました。」
「チャンピオンシップをリードしていようと守りに入るメンタリティーではなくて、常に優勝を求めて貪欲に戦い続ける姿勢でした。自分は彼の姿勢を今年の前半から意識して走っているんですが、今日はそのメンタリティーで走ることが出来ました。満足ですね。」
(Photo courtesy of michelin)