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バレンシアGP 優勝アレックス・リンス「これ以上ない形でシーズンを締めくくることが出来た」

これで本当に最後のTeam SUZUKI ECSTAR(チーム・スズキ・エクスター)とのレースとなったアレックス・リンス。MotoGPクラスにステップアップしてから6年間、スズキと共に走ってきた。そのリンスにとってシーズン途中にもたらされた突然の撤退という意思決定が与えた影響の大きさは想像に難くない。それでもシーズン終盤にはフィリップアイランド、そして最終戦バレンシアで優勝を飾った。チームスタッフと共に挑んだ最後のレース、レース前後は思わず涙が出たと振り返るが、火曜日からはホンダライダーとなるリンス。新たな環境でも活躍を期待したい。[adchord]

レース前、完走後に涙が出た

アレックス・リンス

「シーズンをこういう形で終えるのは本当に嬉しいです。今シーズン限りでスズキはMotoGPを撤退しますから、これ以上の終わりかたはないでしょう。序盤から終盤まで良い形でレースを展開出来ましたが、コントロールは難しかったですね。」

「今週末は色々な感情が押し寄せてきましたが、一旦感情は横に置いて集中をしてレースに挑みました。昨日の予選は最終的に5位で終えることが出来ましたが、集中をするのは簡単ではありませんでした。」

「グリッドではメカニック達にさよならを告げて涙が出ました。でも、同時に自分に集中しろと言い聞かせて、レースに挑みました。素晴らしいスタートからターン1に挑みましたが、後ろからはホルヘが迫っていましたしコントロールは用意ではありませんでした。」

「ブラッド・ビンダーも迫っていましたから、ミスをせずにラインを外さないようにと走行を続けました。スズキはMotoGPでレースを続けないという選択を取りましたが、自分は100%の力をレースで発揮出来たと思います。」

「優勝後は全てのチームメンバーが喜んで泣いてくれました。自分も涙が出ましたし、本当に嬉しかったですね。これからすぐに違うメーカーのボックスに行くわけですが、自分の人生にとっても新しい章がスタートします。エキサイティングであると同時に悲しいです。6年間スズキとともに歩んできて、共に優勝し、共に負け、共に泣いてきました。ですから本当に悲しいです。」[adchord]

「金曜の段階で最後のレースに全力を尽くすと話していましたが、結果は表彰台でなくても満足だったんです。その中で優勝することが出来たのは本当に誇らしいですね。佐原さんにはGSX-RRをプレゼントして欲しいと伝えているんですが(笑)レース後にリアタイヤの摩耗具合をチェックする中で、全てのメカニック、ファンの手書きのメッセージが目に入って、感情的になりました。」

「スズキは環境に配慮するという未来を選択しましたが、その意志決定についてなにか自分が言えることはありません。スズキは自分に多くを与えてくれましたし、自分もスズキに多くを与えることが出来たと思います。」

「スズキ撤退のニュースは大きな影響がありました。来年契約がないという状態で走るのは容易なことではありません。モンメロでは他のライダーと接触しての転倒で手首を負傷しましたし、何も良いことが起きていない状況だったんです。」

「家で心理カウンセラーと一緒に作業をして、集中を維持出来るようにしました。キャリアの中で最も難しい状態だったかもしれません。全てをコントロールしていきたいと考えているんですが、ヘレスの段階では来年MotoGPでレースが出来るのかどうかもわからない状態でしたから。」

「ホンダのバイクがどうであるかはあまり心配していません。6年間スズキに乗ってきましたから、新しいバイクに乗ることは楽しみです。ホンダはいずれにしても競争力が高いバイクを作るでしょう。」

「マルクはフィリップアイランドでもスピードがありましたし、彼とバトルする中でホンダのバイクの動きを観察することが出来ました。マレーシアでもマルクとバトルをすることが出来ていますし。もちろんグリッドの中ではベストなバイクではないかもしれませんが、ホンダは再び競争力のあるバイクを作るでしょう。」

(Photo courtesy of michelin)

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