FIM スーパーバイク世界選手権(SBK)の開幕戦が終了したが、結果的にはすべてのレースでDucatiとアルヴァロ・バウティスタが圧勝。雨、スプリントレース、ドライのレース2などレース全てで優勝を攫った。

ライバルのジョナサン・レイ、トプラック・ラズガットリオグルは、バイクのセットアップやタイヤのグリップ不足などに苦戦、トプラックはアレックス・ロウズとの接触もあって、DNFでレースを終えている。カワサキ、ヤマハも開幕に向けて様々な準備を進めてきたわけだが、2023年もDucatiのストレートスピードの速さが目立つ開幕戦となった。[adchord]

今年のレギュレーションによると、Ducatiの最高回転数は16,100回転、対してカワサキは14,600回転、ヤマハ14,950回転となる。(スーパーコンセッション適用となるBMWは15,500回転、ホンダは15,600回転)

レブリミットについては、基本的にはエンジンデザインに変更がない場合は、前年を踏襲するが、シーズン終了時点での変更の可能性がある他、スーパーバイクコミッションによってハンディキャップ制度の見直しはいかなる時点でも可能とされている。なお、回転数の調整範囲は250回転ずつとなる。

一方で新型マシン、エンジンデザインに変更があった場合については、新型エンジンとして最高回転数の計算が再度行われることになる。なお、最高回転数はFIMレギュレーション(2.4.2.1 Balancing various motorcycle concepts)によって、下記のいずれかより低い回転数とされる。

i ) 該当する場合、ピークパワーを発生する回転数を超えた回転数で、その時点で最高出力の90%を発生する回転数+3%
ii ) ピークパワーを発生する回転数+700 rpm

こうしてレギュレーションを見てとると、最高回転数がDucatiに対して有利になっているわけではなく、単純にパニガーレV4Rのエンジン自体のレブリミットと最高出力が高いだけであると言える。

現行のレギュレーションを加味すると、カワサキ、ヤマハが全く上位で結果を残せない状況が続かない限り、スーパーバイクコミッションがハンディキャップが必要と判断し、回転数への変更が行われる可能性は低そうだし、それは日本メーカーとしても本意ではないはずだ。

となると、カワサキ、ヤマハにとっては、現行ルールでDucatiを打ち破るには、最高出力を向上させた新型バイク(新型エンジン)を投入するしか方法はないのではなかろうか。(※最高回転数はピークパワー発生回転数が計算根拠となるため)

シーズン前にジョナサン・レイは、「Ducatiを回転数で縛るのは技術力を磨いているDucatiにとってフェアではなく、 バイクの性能を向上させるべきはカワサキである」という旨の発言もしているが、MotoGPに限らず市販車においても、Ducatiの後塵を拝する状況が続く日本メーカーに、なんとかして返り咲いて欲しいものだ。

(Photo courtesy of Ducati, KRT, FIM)