トプラック・ラズガットリオグルは先日開催されたMotoGPプライベートテストに参加。カル・クラッチローなどテストチームと共に2日間をみっちり走りこんだ。現場にはリン・ジャービス、マッシモ・メレガリなども帯同しており、トプラック・ラズガットリオグルの将来的なMotoGPでのパフォーマンスを見定めていた。リン・ジャービスはフランコ・モルビデッリとの契約継続が望ましいとしながらも、彼がアルゼンチンのようなスピードを継続出来ない場合は、ヤマハ陣営の中、MotoGPパドックの中から候補を探すことになるとしている。[adchord]

トプラック・ラズガットリオグルのポテンシャルを確認出来た

リン・ジャービス

「今回のテストではトプラック・ラズガットリオグルはMotoGPマシンがどういったものであるか、どのような操作が必要かを理解する意味でポジティブだったでしょう。ヤマハにとっても彼の将来的なMotoGPでのポテンシャルを把握することが出来たと思います。彼はFIM スーパーバイク世界選手権(SBK)に参戦していますが、すべてのライダーはいずれMotoGPで走ってみたいと興味を持つものです。」

「彼が現在知っているR1とピレリ(Pirelli)という組合わせと、M1とミシュランという組み合わせは全く異なるものです。適合には時間がかかるのは当たり前です。しかしヤマハにとっても良い時間でしたし、メレガリも合わせてテストチームもいましたし、彼も2023年型スペックのM1を走らせました。」

「当たり前の話ですが、現時点でトプラック・ラズガットリオグルはR1で出来ているような操作がM1では出来ていません。彼はFIM スーパーバイク世界選手権(SBK)において、本当に信じられないような操縦をしていますし、彼のブレーキング、ストッピーの技術、フロントエンドのコントロールは実に見事なものがあります。しかし市販車であるR1と比較して、M1は車体の剛性が遥かに高いですし、同じような操作を行うのは簡単ではありません。MotoGPバイクでもスピードを維持して走行することが出来るようになっていけば、同種の操作が出来るようになっていくでしょう。」[adchord]

2024年にサテライトチームを持つのは難しい

「正直なところ2024年にサテライトチームを持つのは難しいと考えています。もちろんグリッドに可能な限り早く4台のバイクを並べたいですが、2024年にはこれが難しいでしょう。もちろんファクトリーチームは参戦を継続しますが、フランコ・モルビデッリの契約は2023年に終了します。」

「それが出来ればあればベストですが、フランコ・モルビデッリが前回ラウンド同様のスピードを継続して発揮してくれれば、彼との契約を継続することが出来ます。実のところ理想的なシチュエーションとしてはこちらなんです。ただ、もしそうならなかった場合は、然るべきライダーを探していくことになるでしょう。」

フランコ・モルビデッリとの契約継続が望ましい選択

「ヤマハ陣営の中で考えると、現在のロードレース選手権の選手層の中では、彼が最有力候補であることは間違いありません。それ以外ではMotoGPパドックの中で候補者を探すことになります。しかし、我々が望むのはフランコ・モルビデッリが継続してスピードを発揮してくれることですね。」

「まだ開幕から2戦しか戦っていませんし、現時点で2024年のライダーラインナップを真剣に検討するステージではありません。2年前は彼はランキング2位を獲得していますし、彼のスピードについては我々も十分に理解しているんです。彼が継続してアルゼンチンのようなスピードを発揮してくれることを願っています。」

「フランコ・モルビデッリが継続してファクトリーチームで走行するか否かは夏休み前には明らかにしたいと思います。来年新たなシートを探すとなった場合に彼自身のためでもありますから。」

(Photo courtesy of yamaha)