ヤマハのリン・ジャービスは、マーべリック・ビニャーレスのファクトリーチームとの契約即時解消に伴い、フランコ・モルビデッリがファクトリーチームにシーズン終了を待たずに移籍。今年1年休養を取っているアンドレア・ドヴィツィオーゾがミサノからペトロナス・ヤマハ・SRTに合流し、バレンティーノ・ロッシのチームメイトとして戦うことになると発表した。

なお、ドヴィツィオーゾは来年についてもそのままペトロナス・ヤマハ・SRTの後継チームで走行することになるようだ。MotoGP2021 ドイツGP18位 フランコ・モルビデッリ「旋回性も悪く、トップスピードも無い状況だった」

スティリアGPの一件は前代未聞

リン・ジャービス

「マーべリック・ビニャーレスがシーズン途中でヤマハとの契約を破棄する形になったのは残念です。共にチャンピオンシップ優勝を目指していたわけですからね。今年はアッセンで既に予定より1年早く2021年限りで契約を終了することに合意しており、これはライダー側が現状に満足出来ないということで合意したものでした。」

「しかしマーべリックとは今年一杯はしっかりと戦い切ろうということで合意していたはずでした。アッセンの時点では互いに今年1年は全力で取り組んで行こうと合意していたんです。しかし夏休みの後のスティリアGPですべてが変わってしまいました。」

スティリアGPで起きたことは驚くべきことですし、この業界に長くいますが初めての経験です。続くオーストリアではライダーの出走をチームが取りやめましたが、互いにすぐに契約を打ち切ったほうが良いと合意したんですよ。」

「これがシーズンに与える影響を考えると全く嬉しくありませんし、マーべリック・ビニャーレスのためにもならんでしょう。ただ、マーべリックが新しい環境で満足出来ることを願っています。」

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フランコ・モルビデッリはファクトリーチームに移籍

「まだ正式に契約合意には至っていませんから、現在何か発表出来ることはありません。ビジネスにおいて問題が発生すると、かならずそれを解決しなければいけませんが、同時に他の選手にとってのチャンスともなるわけです。そして今回のファクトリーチームの問題は、フランコ・モルビデッリにとってはチャンスとなったわけです。

フランコ・モルビデッリはスケジュールよりも早めにファクトリーチームへの移籍を行います。フランキーのファクトリーチーム移籍の前にルールをしっかり確認する必要がありますが、特段問題はないでしょう。」

あるライダーの代わりにチームに加入するライダーは、オリジナルのライダーが使用したエンジン、バイクを使用していたことと考えるというルールがありますが、このルールはそもそも、メーカーがライダーを何度も2チームの間で行ったり来たりさせることで、何台もエンジンを使用することを可能にすることを防ぐ目的があります。フランキーの場合は完全に入れ替わるわけですから、問題になりません。」

ドヴィツィオーゾがミサノからペトロナス・ヤマハ・SRTに加入

「ドヴィツィオーゾについては発表はこれからですが、ミサノからペトロナス・ヤマハ・SRTに合流することで口頭合意に至っています。なお、彼は来年も引き続きヤマハサテライトチームから参戦することが決まっています。

(Photo courtesy of SRT)