プロヴェック・レーシングの新たな時代が、ヘレス・アンヘル・ニエト・サーキットでの「KB998」の公開テストから幕を開けた。このマシンは、2025年シーズンにBbKRT「ビモータ by カワサキ・レーシング・チーム」として参戦予定だ。初日のテストはフロリアン・マリノが担当し、レギュラーライダーのアレックス・ロウズとアクセル・バッサーニはテスト走行を見守った。チームマネージャーのギム・ロダは、初日のテスト経緯とマリノが選ばれた理由、そして2日目の計画について説明した。
マリノがテストで72周、9位タイムを記録
フロリアン・マリノは、カワサキのエンジンを搭載したビモータの新型車でヘレスのテスト初日に72周を走行し、ベストタイムは1分41秒360で9位につけた。マリノは3台の異なる仕様のマシンをテストし、長年カワサキZX-10RRで成功を収めてきたプロヴェック・レーシングにとって、新たな一歩を踏み出した瞬間となった。
ギム・ロダ
「レース週末の直後に、月曜日にはすべての準備を整えて、新しいバイクで走行に挑みました。まだ開発の初期段階ではありますが、ベースとなるバイクの確認には良いスタートポイントです。ここから改良を進めていきます。フロリアンと一緒に開発を進めてきた部分もあり、今回のテストでは、ビモータに依頼した全ての改良点や量産モデルに反映される要素を確認しました。これをベースに、さらに作業を進めていきます。まだやるべきことは多いです。今はフロリアンに全てが正しく機能しているか確認してもらい、その後にレギュラーライダーを乗せるタイミングを見極めます。」
「現段階では、バイクの改良や作業項目の確認を進めています。テスト日数の制限があるので、レギュラーライダーを使ってこの開発計画を進めるわけにはいきません。そのため、フロリアンにできるだけ多く周回してもらい、バイクがある程度安定したら、必要以上にテスト日を使わないように、適切なタイミングでライダーを投入する予定です。もし順調に進めば、彼らにもいくつかテストラップをさせ、フィーリングをつかんでもらうことが目標です。」
(Photo courtesy of BbKRT)