自然災害の影響を乗り越え、最終戦へ
バレンシア地域での自然災害を受け、MotoGPの運営団体であるドーナ・スポーツは、スペインでのシーズンフィナーレをバルセロナ-カタルーニャ・サーキットで開催することを決定。この週末、2024年MotoGPワールドチャンピオンが決定する。 バルセロナでのレースは今シーズン2度目、さらに2023年9月にもグランプリが行われており、1年強で3回目の開催となる。この季節の違いにより、ミシュランはこのサーキット専用のタイヤパッケージを再設計した。
タイヤ仕様の変更点
ピエロ・タラマッソ
「5月と11月では気温の差が大きいため、対応が必要でした。このサーキットの特性は変わりませんが、低いグリップレベルと右側に負荷が集中する非対称設計が特徴です。そのため、規則に従い、フロントとリア用の追加コンパウンドを持ち込みます。5月に使用したパッケージを基に、寒冷時用のソフトなリアコンパウンドを追加しました。」
「このコンパウンドは、既存のソフト(中硬)およびミディアム(硬)と組み合わせて、寒冷条件下での性能を補完します。さらにフロントタイヤについては以下の決定がなされています。」
「5月に持ち込んだハードコンパウンドMICHELIN Power Slickは今回は使用せず、代わりにソフトとミディアムに加え、非対称設計の2種類を追加など、これらは通常、バレンシアやザクセンリンク、フィリップアイランドで見られる仕様ですが、右側を強化しました。」
これにより、今回の最終戦では以下の仕様が提供される
- フロントタイヤ:非対称ソフト、対称ミディアム、非対称ハードの4種類
- リアタイヤ:非対称のソフト、ミディアム、ハードの3種類
雨天時には、MICHELIN Power Rainシリーズがフロント・リアともにソフトとミディアムで提供され、リアタイヤはスリックと同様に右側を強化した非対称設計となる。
サーキット情報と記録
バルセロナ-カタルーニャ・サーキットは全長4.627km、左コーナー6、右コーナー8、直線1,047mを含む高速サーキットだ。最高速度は350km/hを超え、オーバーテイクも頻繁に行われる。 2024年5月には新記録が樹立されており、アレイシ・エスパルガロ(アプリリア・レーシング)が1分38秒190のサーキットラップレコードを記録、ペドロ・アコスタ(レッドブルGASGASテック3)は1分39秒664のレース中最速ラップをマークしている。
今週末のスケジュール
- 11月15日(金):プラクティス1(10:45-11:30)、予選用セッション(15:00-16:00)
- 11月16日(土):フリー走行、Q1およびQ2(10:50-11:30)、スプリントレース(15:00)
- 11月17日(日):グランプリ(24周、14:00開始)
(Photo courtesy of michelin)