2025年スーパーバイク世界選手権(WorldSBK)第5戦ミサノのレース1は、トプラック・ラズガットリオグル(ROKiT BMW Motorrad WorldSBK Team)がポール・トゥ・ウィンで制し、歴代2位となる通算64勝目を記録した。ニコロ・ブレガ(Aruba.it Racing – Ducati)が2位に入り、ダニーロ・ペトルッチ(Barni Spark Racing Team)はアレックス・ロウズ(bimota by Kawasaki Racing Team)との激戦を制して3位を確保。アクセル・バッサーニ(bimota by Kawasaki)は好スタートを切るも、2周目に転倒リタイアを喫した。
序盤の波乱、ラズガットリオグルが主導権を奪還
ラズガットリオグルはホールショットを奪ったが、ターン1でワイドに膨らみ、ブレガとバッサーニの両イタリア人ライダーに先行を許す。だが、2周目にバッサーニがクラッシュ。ラズガットリオグルは4周目にブレガを攻略し、以降は圧巻のペースで先頭を維持。最終的に1.045秒差で母国ファンの前で勝利を狙ったブレガを振り切った。
表彰台争いはロウズとペトルッチが激突
3位争いでは、アレックス・ロウズとペトルッチが最後まで接戦を繰り広げた。最終盤で前に出たペトルッチが0.140秒差でロウズを抑え、自身にとって通算19回目の表彰台を獲得。ロウズは惜しくも4位に終わった。
バウティスタとサム・ロウズの接触バトル、結末はペナルティで逆転
後方では、アンドレア・ロカテッリ(Pata Maxus Yamaha)がロウズ兄弟に迫るも届かず5位。サム・ロウズ(ELF Marc VDS Ducati)は6位でフィニッシュしたが、終盤にアルヴァロ・バウティスタ(Aruba.it Racing)とバトルを展開。チェッカー時点ではロウズが前だったが、バウティスタがトラックリミット違反によるロングラップペナルティ相当の3秒加算で逆転、公式結果では6位バウティスタ、7位サム・ロウズに変更された。
ルーキー・モンテッラがまたも光る走り、ホンダ勢も健闘
今季ルーキーのヤリ・モンテッラ(Barni Spark Racing Team)はまたも8位と上位フィニッシュ。ホンダ勢ではイケル・レクオナが9位、シャビ・ヴィエルへが11位と、負傷を抱えながらも粘りを見せた。10位にはスコット・レディング(MGM BONOVO Racing)が入り、今季ベストの一つとなるリザルトを残した。
リナルディがヤマハデビュー戦でポイント獲得
リナルディ(GMT94-YAMAHA)は、ヤマハでの初戦を15位で終え、貴重な1ポイントを獲得。ジョナサン・レイ(Pata Maxus Yamaha)は12位でフィニッシュし、今季2番目に良い成績となった。
前半で5人がリタイア、ミサノは波乱の展開に
序盤は転倒リタイアが続出。ターン8ではバハッティン・ソフオグルの転倒に巻き込まれる形でドミニク・エガーターが戦線離脱。その後、バッサーニ、アンドレア・イアンノーネ(Team Pata GoEleven)、ミカエル・ファン・デル・マーク(ROKiT BMW)、レミー・ガードナー(GYTR GRT Yamaha)が次々と転倒。エガーターは頸部切創と左膝打撲の診断を受け、レース2は欠場見込み。
ミサノ・レース1上位6名(決勝リザルト)
- トプラック・ラズガットリオグル(ROKiT BMW)
- ニコロ・ブレガ(Aruba.it Ducati) +1.045秒
- ダニーロ・ペトルッチ(Barni Spark Ducati) +16.684秒
- アレックス・ロウズ(bimota by Kawasaki) +16.824秒
- アンドレア・ロカテッリ(Pata Maxus Yamaha) +17.450秒
- アルヴァロ・バウティスタ(Aruba.it Ducati) +18.361秒(※タイムペナルティによる繰り上げ)