トプラックのタイトル獲得マシンをベースにした技術とデザインの頂点

イタリア・コモ湖畔で開催された格式ある「コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステ」にて、次世代スーパーバイクのビジョンを体現するコンセプトモデル「BMW Motorrad Concept RR」を世界初公開した。

このマシンは、FIMスーパーバイク世界選手権でトプラック・ラズガットリオグルが2024年にチャンピオンを獲得したワークスマシン「M 1000 RR」をベースに開発されており、BMWのレーシング技術と公道走行への応用をかつてない明確さで示している。

BMW Motorradの責任者 マルクス・フラッシュ

「BMW Motorradがこれほど早い段階で次世代RRモデルの姿を明かすのは初めてです。Concept RRは、技術・デザインの両面で開発チームの真の傑作であり、トプラックのタイトル獲得マシン“M 1000 RR”にインスパイアされた本モデルは、公道とサーキット両方において圧倒的な性能を発揮する“スーパーラティブ(最上級)”な一台です。」

技術ハイライト:230馬力超の直列4気筒とWSBK直系の制御技術

Concept RRには、現行WSBK仕様の水冷4気筒エンジンが搭載され、出力は230馬力(169kW)超を誇る。エンジンマネジメント、トラクションコントロール、エンジンブレーキ制御といった制御系統も、M 1000 RRと同等のシステムが搭載されており、公道仕様とは思えないレベルのハードウェアが与えられている。

軽量構造と空力設計の新基準

カーボンファイバーやアルミニウムといったハイテク素材を駆使し、シャシー構造から外装まで徹底的に軽量化。空力面では「超高速域での安定性」「最大旋回速度」「空気抵抗の最小化」という相反する要求を高度にバランスさせ、ウイングレットを組み込んだフルカウル、換気機能付きテールデザインなど、徹底した空気流制御が施されている。

デザイン面では、シャープかつ力強い造形にRRロゴがエンボス加工され、テール下部には光るRRエンブレムも配されるなど、アイコニックな要素を盛り込んだ。

限定50着のレザージャケットも同時発表

同コンセプトバイクに合わせ、BMW Motorradは伝統的なバイエルンのレザー職人MEINDLとコラボレーションし、上質なカーフナッパレザーを使用した「Concept RR LTDジャケット」を発表。50着限定のこのジャケットは、ライディングウェアとファッションを両立させた、唯一無二のライフスタイルアイテムとなっている。