BMW F 450 GS:アイコニックなGSデザインと48馬力クラスの融合
BMW Motorradは2024年のEICMAで、中排気量クラスを対象にした本格的GSコンセプトを初公開していた。F 450 GSはそのコンセプトをそのまま量産化したモデルとなっている。
F 450 GSは、GSファミリーにおける次のステップとなるモデル。48馬力のA2クラスに、実績あるGSテクノロジーと象徴的なデザインを投入している。
F 450 GSは、日常の使いやすさ、スポーティな性能、ツーリングの快適性、オフロード性能を兼ね備えた多目的な1台だ。GS Trophy仕様では、コンセプトモデルのデザインと、マグネシウム製パーツなど高性能な部品を引き継いでいる。

マルクス・フラッシュ(BMW Motorrad CEO)
「新型BMW F 450 GSは、BMW Motorradが48馬力A2クラスにおける真のBMW GSを提供するモデルです。これはGSの本質、すなわち“乗って、スロットルを開けて、楽しむ”というシンプルな体験を完全に体現しています。軽量性、卓越した性能、そして俊敏性と安定性の完璧なバランスにより、直感的なライディング体験を提供します。正確な操作性とGSならではの技術により、オンロードでもオフロードでも印象的なパフォーマンスを発揮します。F 450 GSはあらゆるシーンで頼れる“最高の相棒”です。扱いやすく、堅牢で、常に準備万端。このクラスにおけるスポーティなアドベンチャーバイクの新たな基準を打ち立てます。」
アストリッド・ノイデッカー(BMW F 450 GSプロダクトマネージャー)
「新型F 450 GSは、最大限の俊敏性、多用途性、純粋な走る楽しさ、そして最先端テクノロジーを求めるすべてのライダーに向けたバイクです。毎日走る人、長距離ツアラー、軽くてダイナミックでシンプルなバイクを探す人。いま注目されている“ダウンサイジング”の潮流、つまり重いバイクからコンパクトで多用途なマシンへの乗り換えの動きに合致しています。F 450 GSは、軽快な操作性、走行性能、装備の質を完璧に融合させ、品質や技術に一切の妥協がありません。」
性能・操作性・安心感を高次元で両立
パワーとトルクのバランスが良く、軽量で、GSらしいエルゴノミクスも持つF 450 GSは、乗った瞬間から楽しめる。クラシックなGSスピリットと、現代的かつ力強い新しいアプローチが融合している。
Easy Ride Clutch(ERC):新世代の遠心クラッチ
BMWのERCは、クラッチレバー操作なしでの走行を可能にする新しい遠心クラッチ。発進から変速、オフロードでの繊細な操作まで、すべてクラッチ操作なしで行える。
- GS Trophy仕様には標準装備。
- 他の仕様ではオプションで装着可能。
クラッチレバーは残されており、必要な時には手動操作もできる。障害物越えや滑りやすい下り坂など、より繊細な制御が必要なシーンにも対応する。
このERCは、従来のクラッチと同じような自然な操作感を持ち、エンジンブレーキも有効に使える。停止直前にのみ自動でクラッチが切れ、エンストを防ぐ。
6速ミッション+Shift Assistant Pro
- 6速トランスミッションを搭載。左側チェーンドライブ。
- Shift Assistant Proにより、クラッチ操作なしでのシフトアップ・ダウンが可能(Basic以外に標準)。
電子制御とライディングモード
- 標準装備モード:Rain、Road、Enduro
- 標準装備の制御機能:ABS Pro、DTC(トラクションコントロール)、DBC(ブレーキ制御)、MSR(エンジンブレーキ制御)
- Exclusive仕様以上では「Enduro Pro」モードも使用可能(リアABS解除可)
新設計シャシーとサスペンション
- スチール製トレリスフレーム(溶接鋼管+鍛造部品)
- エンジンをストレスメンバーとして一体化
- フロント:KYB製43mm倒立フォーク(スポーツ仕様では伸圧調整機構あり)
- リア:中空アルミ製スイングアーム+KYB製プログレッシブモノショック(プリロード・リバウンド調整可)
ホイールとブレーキ
- キャストアルミホイール(前19/後17インチ、チューブレス)
- クロススポークホイールはオプション設定
- フロント:310mmディスク+ブレンボ製4ピストンキャリパー
- リア:240mmディスク+ByBre製1ピストンキャリパー
- ABS Pro、DBC、ダイナミックブレーキライトが標準
快適性と装備
- アルミテーパーハンドルと最適なライディングポジション
- 標準シート高:845mm(ローシート830mm、ラリーシート865mmあり)
- 可倒式ステップ、調整式シフト・ブレーキレバー、USB-Cソケット
- ヒーテッドグリップを標準装備
TFTディスプレイとコネクティビティ
- 6.5インチの大画面TFTディスプレイ
- DTC、ブレーキ圧、バンク角などの情報表示
- ナビ、音楽、通話機能あり
ツーリング装備とアクセサリー
- 可変ウインドスクリーン(クリア/スモーク、ツーリング/ラリー)
- ラゲッジ:サイドバッグ、トップケース、タンクバッグなど豊富
- エンジンガードやアクスルプロテクターなどもオプションで用意
仕様ラインアップ(4グレード)
- Basic(コズミックブラック)
必要最小限の標準仕様 - Exclusive(コズミックブラック)
オフロードステップ、ハンドガード、アンダーガード、Riding Modes Pro、Shift Assistant Pro、クリアスクリーン - Sport(レーシングレッド)
上記に加えスポーツサスペンション(フォーク伸圧調整機構付き) - Trophy(レーシングブルーメタリック)
ERC標準装備、アルミアンダーガード、ホワイトハンドガード、ラリースクリーン(スモーク)
中の人は元スズキ(株)気になるバイクニュースを2014年から運営しています。愛車遍歴はGSX-R1000K5、DucatiモンスターS2R、Ducati 916、XR230F、GSX-R600 K7、最近はまた乾式クラッチのDucatiに乗りたいと思っています。