第16戦エミリアロマーニャGPの舞台は今季2回目のミザノ NTS陣営は金曜の初日走行で堅実な発進
2021年シーズン第16戦エミリアロマーニャGPが始まりました。戦いの舞台は、1ヶ月前のサンマリノGPと同じミザノ ワールドサーキット・マルコ・シモンチェッリです。
1ヶ月前の第14戦とは異なり、今回の初日金曜日は低い温度条件で推移しました。フリープラクティス(FP)1回目は、気 温・路面温度ともに16°Cという寒さのなかで始まりましたが、この厳しい条件でもNTS RW Racing GPのバリー・バル タスは溌溂とした存在感を発揮しました。 [adchord]
セッション開始直後から精力的な走行で、3番手タイムを記録。その後も、ウェットコンディションと低い路面温度という 悪条件下にしっかりと対応するNTSシャシーの高い信頼性をしっかりと引き出し、安定したラップタイムを刻みながらセ ットアップの煮詰めを行いました。
FP1の終盤には、ラップタイムの更新を狙ってタイムアタックも行いました。セクター1では自己ベスト、続くセクター2では区間最速タイムを更新。
Moto2クラスのルーキーとは思えない目の醒めるようなパフォーマンスを発揮していましたが、運悪く10コーナーでフロントタイヤを取られて転倒。1周を完了していればトップタイムも狙えていただけに、結果的に7番手タイムで終わったのは残念でしたが、今後のセッションに向けて力強い走り出しであったことは明らかです。
また、今回のレースウィークは、諸事情で渡欧が困難になってしまったハフィス・シャーリンの代役として、トマッソ・マルコンが参戦しています。マルコンは、2019年バレンシアGPでも代役参戦としてNTSマシンを経験しています。今回は約2年ぶりに乗るマシンの慣熟、そしてチームスタッフとの円滑なコミュニケーションにFP1の時間を費やし、30番手でセッションを終えました。
午後のFP2は、あいわらずのウェットコンディションながらも陽が射しはじめて徐々に路面が乾いてくる微妙な状況で、難しいコンディションになりました。このセッションで、バルタスとマルコンはともに、セッションタイム中盤にピットインした際、ウェットタイヤからドライコンディション用のスリックタイヤへ交換しました。
FP2の後半20分は、選手たちがコース上を走行するにつれて路面がさらに乾いてゆき、皆のラップタイムがどんどん上昇してゆきました。経験豊富なベテラン選手と比較して、このような難しい状況下で走りこんだ回数が少ないNTS陣営の両選手は、相対的に苦戦を強いられることになりました。
FP2を終えて、マルコンは27番手、バルタスが30番手タイム、という今日の総合リザルトは、厳しい面も否めません。しかしその反面では、今日の走行が今後に向けた貴重な体験となったことも事実です。 NTS陣営の両雄とスタッフは全員が一丸となって、明日の走行で大きく改善することを目指し、闘志を燃やしています。土曜日の走行は、現地時間午前10時55分(日本時間日曜午前0時55分)に40分間のFP3が始まります。
(Source: NTS)
(Photo courtesy of NTS)