2018年に素晴らしいシーズンを送ったチームスズキ・ECSTARのダヴィデ・ブリビオが2018年シーズンを振り返っています。2018年は表彰台9度、2位を4度という素晴らしい結果を残しながら、優勝まではまだ足りないというレースが目立ちました。今年も強さを発揮するマルケスに対して、真っ向勝負を挑む事が出来るようになるには、まだまだバイク、ライダーともに成長が求められます。
Q
「2018年シーズンがスタートする前、自分自身、もしくはチームにとっての目標を設定したのですか?そのゴールは達成出来ましたか?」
ダヴィデ・ブリビオ
「個人的には何か明確な目標をセットすることはほとんどありません。シーズンをスタートした時は最終的な順位であるとか、いくつの表彰台を獲得出来るかなどは考えませんでした。最終的な目標は言うまでもなくワールドチャンピオンになることです。目標を達成するまでの物事は、目標達成までのステップに過ぎません。タイトル獲得はそれ自体非常に難しいことです。ですからコンセッションを出来る限り早く失うことが大きな目標でした。」
「コンセッションポイントを6ポイント獲得しシーズンの早い段階でコンセッションを失うことが出来ましたから、2018年シーズンは予想よりも良いシーズンだったと言えるでしょう。このような結果は序盤に想像することは出来ませんでした。9つの表彰台、4度の2位、そしていくつかのレースでは優勝まであと少しというレースがありました。アレックス・リンスは早いスピードで成長しましたね。特にシーズン後半は常にコンスタントでスピードを発揮していましたが、彼の成長を見届けることが出来たというのも非常に嬉しいことでした。」
Q
「このようなポジティブな結果はどういったことからもたらされたのでしょう?」
ダヴィデ・ブリビオ
「技術的な観点から言うと、昨年の冬からバイクの性能に頼ることが出来ました。2017年の弱点を大きく改善することが出来たと言えます。日本のエンジニアには大きな感謝を述べたいと思います。彼らが冬の間に素晴らしい仕事をしてくれたおかげで、こういったポジティブなパッケージを手に入れることが出来ました。」
「2つ目の理由はライダー達です。アレックス・リンスは特にシーズン後半に大きく成長しました。彼のパフォーマンスが向上したことで、互いに尊敬し合うライバル関係として、アンドレア・イアンノーネとプッシュし合う良い状態になっていました。そして何よりもガレージで作業し共に転戦してきたチームが素晴らしい形で機能していたと言えます。昨年の時点で既に良い形でチームが機能しているのはわかっていました。2017年は厳しいシーズンにも関わらず結束して戦ってきました。」
「最終的に我々は強さを手に入れ、こうして最大限の力を発揮することが出来たんです。メカニック、エンジニア、テクニシャン達は本当に良く働いてくれました。スズキが持てるリソースで最大限の力を発揮したと思います。こうして素晴らしい2018年を送ることが出来たわけですが、チーム全員に感謝したいと思います。まさにこれぞ真のチームワークだったと言えるでしょう。本当に素晴らしい結果だったと思いますよ。」
Q
「これらの9つの表彰台から得たのはどのような感情だったのでしょうか?これらの結果で、モチベーション、そして期待に関してどのような変化がありましたか?」
ダヴィデ・ブリビオ
「9つの表彰台から素晴らしい気持ちを得ることが出来たのは間違いありません。ただこれによって大きなプレッシャーがかかるのは間違いありません。これからさらに結果を改善していく必要があるわけですから。この9つの表彰台というのは、スズキのMotoGPの歴史に残る結果です。ですから、今はこの結果を超えていくというプレッシャーを感じています。ただMotoGPはそういったスポーツですし、レースはそういうものですから、こういったプレッシャーをコントロールしていく必要があります。」
「ですからどうなるかわかりませんが、結果を向上させて行く必要がありますし、これを全力で達成しなければなりません。今年1番のそして最大の目標はレースで優勝すること。4回2位を獲得していますが、そのうち3つはアレックス・リンスです。ですから、彼にとって優勝を目指すのはごく当たり前の目標となるでしょうし、これはスズキにとっての目標でもあります。出来るだけすぐ達成したいですね。」
(Source: suzuki-racing)
(Photo courtesy of suzuki-racing)