ミシュランは4月以来となる海外ツアーを今週末のイギリスGPから開始します。今回はヨーロッパ大陸を離れ、シルバーストーンサーキットがある英国へと向かいます。
今回のレースは2年連続で路面の再舗装が行われたサーキットということで、ミシュランにとってもチャレンジングなレースとなります。今週末のレースはレース前にテストが実施されておらず、路面の状況に関するデータが無い中でのレースとなります。
5,900mのサーキットはカレンダーの中で最長、そして最も速度が出るサーキットです。ノーサンプトンシャーのカントリーサイドにあるこのトラックは、昨年に全面再舗装が実施されました。これは路面の排水性が悪く、2018年の大雨によってレースがキャンセルとなったことを受けて実施されたものです。
この新しい路面に備えて、ミシュランは4種類のフロントタイヤ、4種類のリアタイヤを準備。これはテストを実施していないサーキットに関して定められていルールに従ったもので、MICHELIN Power Slickのコンパウンドは、前後ともにソフト、ミディアム、2種類のハードとなります。
フロントのミディアムとハードコンパウンドは左右対象コンパウンドですが、ソフトフロント、全てのリアタイヤは左右非対称コンパウンドとなり、右サイドに固めのコンパウンドとなります。これは右コーナーが10、左コーナーが8というレイアウトによるもので、タイヤの右側へのストレスが多くなるため、こうしたタイヤが供給されます。
昨年のように雨天が予想されることから、MICHELIN Power Rainも雨のコンディションに備えて投入されます。アロケーションは左右体祖父のソフト、ミディアムがフロントに、左右非対称のソフト、ミディアムがリアに供給されます。これもスリックタイヤ同様に、タイヤ右側が硬めのコンパウンドとなります。
ミシュランタイヤは新しくなったシルバーストーンで、23日金曜日から開始となる練習走行で使用されます。土曜日には予選が行われ、20周で争われるレースのグリッドが決定します。日曜は通常の週末とはレース順が異なり、MotoGPクラスは現地時間13時のスタートとなります。
シルバーストーンでは恒例となったDay of Championsが木曜日に開催されます。これはライダー達が、ステージ上で自らのアイテムをオークション形式で販売するもので、オークションよる収益は寄付されます。ミシュランも全ライダーのサイン入りのMotoGPタイヤのレプリカを出品します。
2輪モータースポーツグループ・マネージャー:ピエロ・タラマッソ
「昨年シルバーストーンのレースが中止となったのは、大きな悲劇でした。しかしサーキットは素晴らしい作業を行い路面を再舗装しています。これは我々にとっては全く何もデータが無い状態で迎えるレースとなります。今回供給するタイヤに関しては、アスファルトを施工した会社からのデータを元に決定したもので、ミシュランは今回の路面にどのような石や材料が使用されたのかといったデータのみを持っているのです。」
「テストを実施したことが無いサーキットでのレースは常にチャレンジングですが、こういう時のために、テストを実施していないサーキットには4種類のタイヤを投入出来るというルールがあります。これで全てのライダーが、バイクの性能を最大限発揮出来るタイヤを供給することが可能なのです。今回のタイヤ選択には自信がありますし、新しい路面がどのように機能するかを楽しみにしています。路面状況は良いと聞いていますが、我々自身が路面を見たわけではありません。当然ながら良い天気を望んでいますが、イングランドでのレースですから、雨の可能性は常にあるでしょうね。」
(Source: michelin)
(Photo courtesy of michelin)