国際規律法廷(CDI)判決の公表に時間がかかっている
今週土曜日22日から始まる2020年シーズン開幕前最後のウインターテストであるカタールテストに、ドーピング疑惑を持たれているアンドレア・イアンノーネが参加出来ない可能性が高まっている。
アンドレア・イアンノーネは、昨年のマレーシアGPで行われたアンチ・ドーピングテストで尿からステロイド(ドロスタノロン)が検出されており、暫定的な資格停止を受けている。
イアンノーネは2月4日に国際規律法廷(CDI)で公聴会に参加、弁護側は合わせてトリノにあるアンチ・ドーピング研究所においてテストされた毛髪サンプルを提出(毛髪サンプルからはステロイドは検出されていない)、当初予定ではそこで疑惑を晴らし、2月7日からのセパンテストに参加するスケジュールで動いていた。しかし、すぐに判決が出ずイアンノーネはセパンテストに参加出来ずにいた。
FIMはWADA(世界アンチ・ドーピング機関)より、専門性のある独立した裁判官を用意するよう要請を受けており、弁護側が提出した毛髪サンプルの結果に対して検察側が反論を行う準備等により、アンドレア・イアンノーネのドーピング疑惑の判決が出るのに時間がかかっているようだ。
疑惑が晴れたとしても、シーズン開幕後になる可能性も
2020年のMotoGPは今週末のカタールテストを終えると、2週間で開幕してしまう。現時点ではアンドレア・イアンノーネのドーピング疑惑がいつ晴れるか全く未知数の状況だ。
毛髪サンプル(長期間の薬物常習性がわかる)からはステロイドは検出されていないことから、アンドレア・イアンノーネのドーピング疑惑は疑惑という形で終わりそうな気配だが、問題はその判断がシーズン開幕前にされるかどうかだ。
あくまでも法律に則って処理が進んでいくことから、あと2週間でシーズン開幕という事柄は判決内容の決定スピードには影響しないだろう。ステロイド使用疑惑は晴れたがシーズン開幕に間に合わなかったという可能性は十分にあり得る。アプリリリア、アンドレア・イアンノーネ本人も、一刻も早くドーピング疑惑が晴れることを切に願っていることだろう。
(Photo courtesy of michelin)