サンマリノGPにジェスコ・ラフィンが復帰完調から遠い体調でも懸命の走りを披露
体調不良により、8月の三連戦を欠場していたジェスコ・ラフィンが、NTS RW Racing GPのピットボックスに戻ってきました。第7戦サンマリノGP初日金曜日のセッションで、久々にNTSのMoto2マシンに跨がったラフィンは、まだ完全な回復からはほど遠い体調でしたが、懸命のライディングを続け、29番手で一日の走行を終えました。チームメイトのボ・ベンスナイダーは、ラフィンよりも約2秒速いラップタイムを記録し、初日総合順位を27番手としました。
7月のアンダルシアGPで体調の異変を訴えていたラフィンは、レース終了後に精密検査を受け、その結果、疲労感の抜けない原因はウイルス性の感染症だったことが判明しました。8月は休養と回復に専念し、今回から復帰を果たしましたが、まだ完璧に治癒したといえる状態ではありません。たとえば、午後のフリープラクティス(FP)2回目で、多くの選手たちは17~18周から20周を走行しましたが、ラフィンは11周しか走りきることができず、その結果、ベストタイムは午前\に記録した1分40秒173で、金曜の総合順位は29番手に甘んじることになりました。
「ジェスコは全力で走ってくれました。彼がけっして力を抜いていたわけではないことは、我々がもっともよくわかっています」NTS RW Racing GPのチームマネージャー、ヤルノ・ヤンセンはそう話します。「今日は残念なリザルトになりましたが、ジェスコの体調を考えればそれもしかたのないことだと思います。我々はバイクを煮詰めてゆきながら、ジェスコが心身ともに少しでもよい方向へ進んでくれるのを待ちたいと思います」
一方、ベンスナイダーは1分38秒833で27番手という初日結果でしたが、これについては改善の余地がある、とヤンセンは述べました。「もっと良くしていけるはずです。ウィークのセッションを進めていけば、必ずや上向きになってくるでしょう」明日は、現地時間午前10時55分(日本時間午後5時55分)にFP3がスタートします。
ボ・ベンスナイダー選手(ゼッケン64)
(FP1-28番手 FP2-27番手 総合27番手)
「厳しい初日だった。フロントのフィーリングがあまり良くなくて、それを解決していく方向性をなかなか見いだしにくかったんだ。皆で一丸になって問題を究明し、明日はこの課題を解決したい」
ジェスコ・ラフィン選手(ゼッケン2)
コメント(FP1-29番手 FP2-29番手総合29番手)
「7週間もバイクに乗らず、3レースを欠場したので、今日は全力で走り抜くつもりだったんだけど、FP2の途中でかなり厳しくなってしまった。思いどおりに攻めきるだけの力が出てこなかったんだ。まるで自分がぼろ雑巾になったような気分だったよ。明日の朝までしっかりと休んで、まずは体力の回復に努めたい。簡単な状況ではなく、自分自身もとても辛いけれど、チームに苦しい思いをさせていることがなによりも辛いんだ。こんな状態でいいなんて、もちろん誰も思っていない。だから、少しでもいい方向に進めるように皆で力を合わせてがんばるよ」
(Source: NTS)
(Photo courtesy of NTS)