モビリティリゾートもてぎで行われた日本GP初日のMotoGPプラクティスは、波乱含みの展開となった。転倒を喫しながらもマルコ・ベッツェッキ(アプリリア・レーシング)が最終的にトップタイムを叩き出し、2025年シーズン初のポールポジション争いに向けて好発進を決めた。

2番手にはペドロ・アコスタ(レッドブルKTMファクトリーレーシング)、そしてマルク・マルケス(ドゥカティ・レノボ・チーム)が最後のアタックで3番手に滑り込むなど、終盤はトップタイムの入れ替わりが激しく、見応えあるセッションとなった。

注目すべきは、今季これまで全戦でQ2に直行していたアレックス・マルケス(BK8グレシーニ・レーシングMotoGP)が15番手に沈み、2025年シーズン初めてQ1からの出走を強いられることになった点だ。

混戦の序盤

プラクティス序盤は荒れ模様。FP1で2度の転倒を喫したベッツェッキに加え、アプリリアのチームメイトであるホルヘ・マルティンもターン5で転倒。開幕15分時点では、マルク・マルケスとバニャイアが前後を挟む形で、現王者マルティンがP22に沈むなど、予想外の展開となった。

中盤には、ファクトリー・ドゥカティ勢がポジションを上げる中、アレックス・マルケスはP23で最下位を走行。そんな中、ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)が1分44秒044で暫定トップに浮上。ベッツェッキ、アコスタがそれに続き、ヤマハ、アプリリア、KTMが三つ巴の展開に。しかしその後、マルティンが再びターン7で転倒。さらにアレックス・マルケスもターン9でグラベルに飛び出し、この時点でもなお最下位に低迷していた。

終盤のアタック合戦、マルクはQ2に滑り込み、アレックスは届かず

残り10分、アレックス・マルケスがようやくタイムを詰めてP5に浮上したかに見えたが、その後のアタックでライバルたちが次々と更新。残り30秒でP13まで後退すると、最終アタックでもタイム更新ならず、今季初めてQ2進出を逃した。これにより、マルク・マルケスがチャンピオン獲得に向けて「初のマッチポイント」を迎える展開が濃厚となった金曜日となった。

Q2進出ライダー

最終的なトップ10には、ベッツェッキ、アコスタ、マルク・マルケスに加え、ホンダ勢のジョアン・ミルとルカ・マリーニが名を連ねた。さらにファビオ・ディ・ジャンアントニオ、フランチェスコ・バニャイア、クアルタラロ、ラウル・フェルナンデス、ヨハン・ザルコがQ2進出を決めている。

プラクティス結果

順位ゼッケンライダー名メーカータイム最高速度
1位72マルコ・ベッツェッキAPRILIA1'43.193315.7km/h
2位37ペドロ・アコスタKTM1'43.329318.5km/h
3位93マルク・マルケスDUCATI1'43.360315.7km/h
4位36ジョアン・ミルHONDA1'43.361316.7km/h
5位49ファビオ・ディ・ジャンアントニオDUCATI1'43.391313.9km/h
6位10ルカ・マリーニHONDA1'43.503314.8km/h
7位63フランチェスコ・バニャイアDUCATI1'43.539313km/h
8位20ファビオ・クアルタラロYAMAHA1'43.594311.2km/h
9位5ラウル・フェルナンデスAPRILIA1'43.666313km/h
10位5ヨハン・ザルコHONDA1'43.734316.7km/h
11位54フェルミン・アルデゲルDUCATI1'43.742311.2km/h
12位23エネア・バスティアニーニKTM1'43.743313.9km/h
13位1ホルヘ・マルティンAPRILIA1'43.784313.9km/h
14位79小椋 藍APRILIA1'43.784313.9km/h
15位73アレックス・マルケスDUCATI1'43.784315.7km/h
16位21フランコ・モルビデッリDUCATI1'43.828313.9km/h
17位33ブラッド・ビンダーKTM1'43.855315.7km/h
18位35ソムキャット・チャントラHONDA1'43.911314.8km/h
19位42アレックス・リンスYAMAHA1'44.013312.1km/h
20位43ジャック・ミラーYAMAHA1'44.113314.8km/h
21位30中上 貴晶HONDA1'44.202314.8km/h
22位88ミゲル・オリヴェイラYAMAHA1'44.654315.7km/h
23位12マーべリック・ビニャーレスKTM1'44.801314.8km/h