イタリアGP決勝レース、NTS陣営の両選手健闘空しくノーポイント

第6戦イタリアGPの決勝は現地時間午後12時20分(日本時間午後7時20分)にスタートしました。7列目20番グリッドからレースに臨んだNTS RW Racing GPのボ・ベンスナイダーは、スタートをうまく決めたものの、スタート直後の混乱と転倒を回避せざるを得ない状況になり、そこで大きく順位を落としてしまいました。

ほとんど最後尾に近い29番手から懸命の追い上げを続けたものの、ベンスナイダーは19番手まで位置を回復するのが精一杯でした。チームメイトのスティーヴン・オデンダールは、28番手という厳しいグリッド位置からのスタートを強いられましたが、最後まで諦めずに走りきり、22位でチェッカーフラッグを受けました。

「今日は、思いどおりには運ばないレースでした」とチームマネージャーのヤルノ・ヤンセンは、決勝後まもなく、この日の展開を振り返りました。「難しい状況での戦いだったとはいえ、このリザルトにはやはり満足をできません」20番グリッドからスタートしたベンスナイダーは、スタート直後にポジションをいくつか上げることに成功しましたが、目の前で複数の選手が絡む出来事が発生し、イケル・レクオナ選手が転倒。それを回避したために、ほとんど最後尾まで順位を下げることになってしまいました。

ベンスナイダーはそこから着実に前の選手を追い詰めて、ひとりひとり確実にオーバーテイクをしていきましたが、その間にも前方集団との差はじわじわと開いてゆきました。それでもやがて、19番手まで浮上。チームメイトのオデンダールがいる前方グループに追いつき、その前に出ました。

しかし、その段階でさらにひとつ前の選手とは約10秒の大差が開いており、以後は最後まで単独走行を続けることになりました。「ボのラップタイムはポイント圏内を充分に狙える水準でした」とヤンセンは説明します。「とはいえ、自分の責任ではない状況であれほど後方に追いやられてしまうと、そこから前方に追いつくのは非常な困難を強いられてしまいます」一方、オデンダールもレースのスタートをうまく決め、ポジションを上げることに成功しました。

8周目には20番手まで浮上したものの、そこから少し順位を落として23番手になりました。その後、フィリップ・オテル選手たちと激しいバトルを続け、22位でチェッカーフラッグを受けました。「スティーヴンに関しては、乗りやすいバイクにするために今日は大きな変更を施しました」と、チームマネージャーのヤンセンはレース後に明かしました。「しかし、その対策も充分とはいえない状況でした。気持ちよく走れないマシンでは、厳しいレースを強いられるのも仕方ありません。次戦に向けて、我々はチームと選手が一丸となって戦闘力向上を目指し、さらに努力を続けます」

ボ・ベンスナイダー選手コメント(決勝レース:19位完走)

「決勝レースはスタートがうまく決まって、16番手か17番手くらいまでポジションを上げることができたんだ。でも、2コーナーで混乱が発生して、それを避けるためにコースをオーバーランしなければならなかった。転倒に巻き込まれなかったのは、不幸中の幸いだったね。そこから後の展開は、僕たちは直線区間のスピードで苦戦をしていたので、追いついていくのがなかなか難しかった。集団の前に出てからはペースを上げていくことができたけど、でも、今日のレース結果にはとても満足できないよ」

スティーヴン・オデンダール選手コメント(決勝レース:22位完走)

「今週は本当に苦戦を強いられたウィークで、その原因を究明しきれなかったことがさらに状況を困難にしてしまった。チームは毎戦とてもがんばってくれているし、今回はNTSの戦闘力を存分に引き出すことができなかったので、とても申し訳ないと思っている。ポイント圏内を確実に狙える戦闘力のあるマシンなので、次戦では必ずリベンジしてみせるよ」

(Source: NTS)

(Photo courtesy of NTS)