甘いマスクながらなかなかの野心家であり自信家のヨハン・ザルコは、来年の状況に関してレプソル・ホンダ加入のチャンスは十分あり、少なくともホンダのMotoGPチームで走る機会はあると考えている。現実的に考えても、扱いが難しいと言われているホンダRC213Vをある程度理解していて、2020年の契約がなく、且つスピードもあるMotoGPクラス経験者となるとヨハン・ザルコしか選択肢はない。

度重なる怪我で体がボロボロ、年齢的にも34歳のカル・クラッチローがレプソルホンダで走るとは思えず、ホンダは2020年にヨハン・ザルコと1年契約、レプソルシートを与え、2021年に多くのライダーが市場に出てくるタイミングでのチーム体制構築を考えていると推測するのが自然だ。

ヨハン・ザルコ

「2020年についてどうなるかはわかりません。ホルへの引退に関して特に多くを語ることはありません。少なくとも自分にとってはポジティブなニュースだと言えるでしょう。2020年に空くシートが出来るわけですからね。最終的にどうなるかわかりませんけど、シートはあるわけですよね。」(※HRC契約ライダーのシートが1つ空くので、LCR、レプソルどこかに必ず1つ空きが出来るということ)

「来年MotoGPで走り機会があるということ、この事実は自分を笑顔にしてくれます。8月から来年何をするか不明だったんです。未だに計画は白紙ですけど、空きシートはあるわけです。目標は何よりもMotoGPで走ることです。ルチオ・チェッキネロと素晴らしいチームで走ることが出来ていて、バイクも良いです。今の状況はボーナスと言えるわけです。」

「ファクトリーチームのレプソルホンダ・チームが一番ですが、この複雑なシーズンの中でそうした事になれば、最高でしょうね。今まで全く予定が立たない状況だったものが、ファクトリーチームか、ルチオの元で走る可能性が出てきました。ですが、今週末の目標には影響しません。」

「今はホンダのバイクで良い仕事をしようと集中しています。マレーシアでは良い感触を得ていますし、高いレベルを取り戻すことが出来ました。このレベルのままFP1を開始したいですね。日曜に向けて更に良いベースセッティングを見つけることが出来るかもしれません。シンプルなターゲットを持つことで集中が出来ますし、良い仕事をする助けになるんです。

「ファクトリーチーム加入は夢のような話ですが、カルのほうがホンダには長くいるわけですから、彼のほうがファクトリーチームにはふさわしいでしょうね。自分は今シーズンに大きなリスクを取り、未だに来年のシートが無い状況ですが、その中で与えられたチャンスでスピードを発揮しています。」

「もちろんレプソルホンダに加入したとしても、マルケスのレベルにすぐに到達出来るとは思っていません。ただ学習を続けて、チームメイトとして彼に接近することは可能だと思っています。レプソル・ホンダに加入出来るチャンスはあると思いますね。

「今はマレーシアから戻ってきて良い気分ですし、来年の去就が決まっていない中でも良い気分です。自分の中にあった多く疑念を払拭出来ましたし、今週末の目標は良い仕事をして、テストの機会を得ること。もしバレンシアでテストが出来れば、ヘレスでもテストが出来るでしょう。どのカラーのホンダのバイクで走ることになるかはわかりませんけどね。

(Source: LCR)

(Photo courtesy of LCR, Michelin)