アンドレア・イアンノーネがFIMのアンチ・ドーピング規定に違反し、筋肉増強剤であるアナボリックステロイドを使用した疑いが出ている。これによってイアンノーネは12月17日より暫定的に資格停止処分を受けているが、アンドレア・イアンノーネがドーピングの疑いを晴らすことが出来ない場合、2020年シーズンだけでなく、この先4年間、「あらゆるモーターサイクルレース、その他のモーターサイクルに関わる活動」を行うことが出来ない。

アンドレア・イアンノーネが出来ることは2つ

アンドレア・イアンノーネが現時点で出来ることの1つ目は、マレーシアGPで提出した尿サンプルの2番目のサンプル(サンプルB)の検査を要請することで、この検査で陰性となれば、検査結果は全て陰性だったと解釈され、ライダー/ライダーの出身国のアンチ・ドーピング機関、世界アンチ・ドーピング機関(WADA)に結果が通知される。

2つ目は、暫定的に資格停止処分を受領した12月17日から15日以内に、国際規律法廷(CDI)に対して書面で抗議をすることだ。アンドレア・イアンノーネは、抗議を受領した国際規律法廷(CDI)が開催する公聴会において抗弁をすることが可能。なお、国際規律法廷(CDI)は公聴会の終了から45日以内に書面において公聴会の結果を公表する。

現実的に考えてイアンノーネのセパンテスト参加は絶望的

アンドレア・イアンノーネが尿サンプルBの検査、もしくは国際規律法廷(CDI)においてドーピングの疑いを晴らすことが出来れば問題ないが、いずれにしても現時点から51日後の2月7日から開催となるセパンテストまでにドーピングの疑いを晴らすことは不可能に近いだろう。(※FIMアンチ・ドーピング規定にサンプルBの検査にかかる日数などは記載されていない)

そうなった場合、アレイシ・エスパルガロ、テストライダーのブラッドリー・スミスがテストに参加、2020年で完全新型となる予定のRS-GPのシェイクダウンを担当することとなる。

ドーピングの疑いを晴らせない場合、イアンノーネは4年間の資格停止

アンドレア・イアンノーネが尿サンプルBの検査、国際規律法廷(CDI)でドーピングをしていないことを証明出来ればよいが、そうでない場合、FIMアンチ・ドーピング規定に従って、アンドレア・イアンノーネは4年間の資格停止となる。

現在30歳のアンドレア・イアンノーネにとって4年間の資格停止はライダー生命を絶たれるに等しい。MotoGPはもちろん、MotoGPからの引退後にスーパーバイク世界選手権(SBK)
で活躍するといった未来も同時に失うことになるだろう。
アンドレア・イアンノーネ
[blogcard url=”http://www.fim-live.com/fileadmin/user_upload/65.720.10_En_AD_CODE_for_the_Web.pdf”]

(Source: FIM Anti-Doping Rules)

(Photo courtesy of michelin)