写真で振り返る2019年シーズン。フランスGPの様子を振り返ってみよう。フランスGPの舞台は全長4,185mのブガッティ・サーキットで、ヨーロッパの古いサーキットに多く見られるタイトな作りが特徴。こうした作りからブレーキング時にフロントタイヤの安定性、低速コーナーからの立ち上がりではリアタイヤのグリップ、そして耐久性が求められる。
フランスGPでは地元のヨハン・ザルコ、そしてヤマハサテライトでスピードを発揮してきたファビオ・クアルタラロに注目が集まっていた。2020年に関してはヨハン・ザルコもAvintiaからMotoGPに参戦することとなったが、観客動員という意味では、Moto2で世界チャンピオンに2度輝いているザルコのほうが、未だMotoGPクラスで優勝経験のないファビオ・クアルタラロよりも影響があると言われている。
フランスGPの予選はウェットコンディションの中で行われ、マルク・マルケスが今シーズン3度目となるポールポジションを獲得した。2番手には雨を得意とするDucatiのダニーロ・ペトルッチ、3位はPramacのジャック・ミラーとなった。アンドレア・ドヴィツィオーゾは4位、バレンティーノ・ロッシが5位となっている。
ポールポジションスタートのマルケスは、序盤Pramacのジャック・ミラーに先行を許すも、ペースを乱されることなく落ち着いて走行を続けミラーをパス。そのまま優勝を遂げた。
逆にミラーは序盤マルケスのペースについていこうとしてプッシュしたせいか、終盤になって失速。アンドレア・ドヴィツィオーゾ、ダニーロ・ペトルッチに抜かれている。
マルケスはフランスGPで初めてフロントにソフトタイヤを使用。昨年エンジンパワーに優れるDucatiのドヴィツィオーゾ、ロレンソの走りを観察する中でエンジンパワーに優れるバイクのライディングを理解、それを2019年でエンジンパワーが強力になったRC213Vで実践した形だ。
レース後に、エンジンパワーが増したこともあり、フロントにソフトを履いて序盤からリードして逃げる、フロントにハードを履いて後半に仕掛けるなど、状況によって様々なライディングスタイルを使いわけることが出来るようになっていると語った。
様々なライディングスタイルを使い分けることで、異なるサーキット、異なる状況でも1年間を通してコンスタントさ発揮することが出来、ブレーキングでハードにプッシュする必要が無くなったことによる転倒回数の減少など、マルケスは見事に2019年型のRC213Vの長所を活かして2019年を走りきったと言える。
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(Photo courtesy of michelin)
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