MotoGPクラスのレース結果だ。今回も波乱の展開となったレースはジャック・ミラーがホールショットを奪う。大きな展開があったのは3周目、ヨハン・ザルコのバイクの後部にフランコ・モルビデッリのバイクが突っ込み、エアフェンスを突き破ったザルコのバイク、転倒して大破したモルビデッリのバイクがコースを横切り、あわやマーべリック・ビニャーレスとバレンティーノ・ロッシに激突するところだった。

ロッシがあのコーナーを通過するのがほんの少し早ければ。。ザルコのバイクはロッシに凄まじい速度で激突。ロッシは命を落としていた可能性もあった。マーべリック・ビニャーレスしても同様で、転倒したヨハン・ザルコ、フランコ・モルビデッリ両者は無事、それ以外のライダーに怪我人が出なかったのは不幸中の幸いだったと言えよう。


ジョアン・ミル
レースは赤旗中断となり、リスタートしたレースでトップに立ったのは前後ソフトタイヤで出走したジャック・ミラー。ミラーとドヴィツィオーゾを抜いてトップに立ったリンスが脱げきるかと思いきやフロントを失って転倒。惜しくもリタイアとなる。

ジャック・ミラー
ミラーはしばらく逃げ切るも最終的にドヴィツィオーゾに捕まる。ドヴィツィオーゾは素晴らしいタイヤマネジメントでそのまま優勝。昨日Ducatiと契約を更新しないと告げた翌日の優勝となった。
ドヴィツィオーゾに抜かれたジャック・ミラーは、後方から迫るスズキのジョアン・ミルをブロックラインで抑えて走行を続けたが、最終ラップにブレーキングでミス、ジョアン・ミルが2位を獲得した。3位はミラーが獲得している。Ducatiはこれで50勝目、そしてレッドブル・リンクで5連勝を遂げた。2020年末でDucatiを去るドヴィツィオーゾによる優勝となった。

4位は後方から追い上げたブラッド・ビンダー、5位バレンティーノ・ロッシ、6位中上 貴晶、7位ダニーロ・ペトルッチ、8位ファビオ・クアルタラロ、9位イケル・レクオーナ、10位マーべリック・ビニャーレス、11位アレイシ・エスパルガロ、12位ミケーレ・ピッロ、13位ブラッドリー・スミス、14位アレックス・マルケス、15位カル・クラッチロー、16位ティト・ラバト、17位ステファン・ブラドルとなった。

優勝 アンドレア・ドヴィツィオーゾ

「奇妙な優勝です。2回のスタートでエネルギー温存が難しいですよね。後続よりも少しだけ速いコーナーがいくつかあったので前で走行出来ました。リアの摩耗も激しかったですが、ブレーキングで勝負が出来たのでペースを作ってリード出来ました。チームに感謝したいですね。」

2位 ジョアン・ミル

「最高の1日です。表彰台ペースは以前から発揮していたんですが、今日まで表彰台を獲得出来ませんでした。最高のチーム、ここに来れないクルーにも感謝したいですね。自分達にとって素晴らしい1日になりました。」

3位 ジャック・ミラー

「タイヤがソフトとハードしか残ってなかったんです。ハードはフィーリングが良くなかったのでソフト/ソフトで走りました。ソフトで序盤からプッシュする以外の戦略が取れなかったんですよ。表彰台は嬉しいですが、最後にフロントが暴れて2位を失ってしまいました。」

(Photo courtesy of michelin)