シルヴァン・ギュントーリ「2020年のGSX-RRは究極のハンドリングのバイク」

シルヴァン・ギュントーリ「2020年のGSX-RRは究極のハンドリングのバイク」

シルヴァン・ギュントーリ「2020年のGSX-RRは究極のハンドリングのバイク」2020年のTeam SUZUKI ECSTAR(チーム・スズキ・エクスター)のタイトル獲得に大きく貢献した、開発ライダーのシルヴァン・ギュントーリは、2021年シーズン開幕前にTeam SUZUKI ECSTAR(チーム・スズキ・エクスター)への加入から現在までを振り返る。

GSX-RRの強みはバランスの良さだが、彼が加入した時から既に良いバランスのバイクに仕上がっていたようで、2020年型は特にブレーキングで突っ込める特性のシャーシが、ジョアン・ミルのタイトル獲得に貢献したと分析する。

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GSX-RRの強みはバランスの良さ

シルヴァン・ギュントーリ

スズキに加入したのは2017年で、アレックス・リンスが手首を怪我した際の代役としての参加でした。BSBに参戦している際にGSX-Rの開発を手伝ったことがあったこと、そしてMotoGPの走行経験があったためにダヴィデ・ブリビオから声がかかったのです。MotoGPという世界は通常一度そこから出ていった後に再び参加するのが難しい舞台ですから、本当に嬉しかったですね。」

「MotoGPバイクに再び乗れるのは素晴らしいことです。まずはこの素晴らしいバイクを楽しもうと思い、そこからバイクを理解し、速く走ろうということになっていくものです。まず最初に感じたGSX-RRの印象は非常にバランスが良いバイクというものでした。しかしその年のバイクにはエンジンに課題がありました。しかし、この”バランス”はGSX-RRの開発においてキーポイントとなっていくものでした。

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「GPマシンの場合、バランスが取れていることが何よりも重要になるんです。結局GPバイクのパワーは凄まじいものがあって、いかなるトラック、いかなるグリップであってもそのパワーは過大なんです。ですから大事になってくるのは、そのパワーをいかに効率よく使い切るかということになるんです。
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大きなブレイクスルーは2017年と2018年の間

「開発チームは懸命に作業をして、大きなブレイクスルーが2017年と2018年の間に訪れました。2018年はエンジンがより良いものになり、それでいてバイクのバランスは良好に保たれていました。これは我々が時間をかけてしっかりとGSX-RRというバイクを理解することが出来たからです。そしてその後はエアロダイナミクス、エンジンブレーキ、安定性などを磨いていく作業になりました。2019年はさらにバイクが良くなっていき、結果がついてきたんです。」
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2020年はシャーシは大きく進化した

2020年の大きな違いはシャーシです。これはプレシーズンテストでセパンで乗った際に大きな改善を感じました。この新しいシャーシのおかげで、ブレーキングをハードに攻められるようになりました。ジョアン・ミルはブレーキングがハードで奥まで突っ込むタイムです。ですから、この改善が彼にとっては大きな変化となりました。そして2020年型のエンジンはいくつかのエリアでさらに改善が進んでいたんです。」

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シルヴァン・ギュントーリ「2020年のGSX-RRは究極のハンドリングのバイク」
「2020年型は2019年型から比較して大きく進化したと言えるでしょう。スズキは歴史的に見てもハンドリングに優れたバイクを作ってきましたが、これがしっかりとDNAとして受け継がれていると言えるでしょうね。2020年型のバイクはそういう意味では究極のハンドリングだと言えると思います。」

「自分達の仕事がしっかりと反映されているのは嬉しいですし、2020年のレースを自宅などで観戦していても、ジョアン・ミル、アレックス・リンスが素晴らしいパフォーマンスを披露するのを見るのは嬉しいものです。すべてのセッションの後にデータを分析するのが大好きなのですが、これを行うとライディングスタイルの違いなど色々なことがわかりますし、スズキのライダー達の強みも理解出来ます。そして彼らが何を必要としているかなどもわかります。」
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いかなる状況にも対応出来るようにしている

通常はバイクのテストは走行距離にして10,000kmほど行いますが、 今年に関してはパンデミックの影響で難しかったといえます。2021年もいろいろなスケジュールの変更がありそうですし、 各国への渡航の影響も出ると思いますから、テストスケジュールがどうなるか見えない部分があります。 昨年日本に行く事は叶わず今年のセパンテストもキャンセルとなりました。」

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シルヴァン・ギュントーリ「2020年のGSX-RRは究極のハンドリングのバイク」
「ですから、現場で何ができるかを考える必要があります。今年に関しては開発が凍結されている部分がありますが、 スズキは自分たちのバイクに満足しているのでその部分はプラスだと言えるでしょう。とは言え、これからもバイクの開発は引き続き続けていきます。」

ダヴィデ・ブリビオがいなくなってしまったので、Team SUZUKI ECSTAR(チーム・スズキ・エクスター)の体制は変わりました。彼と一緒に仕事をするのは本当に楽しかったですし、彼が私をスズキに招き入れてくれたことを感謝しています。今はいかなる状況にも対応出来るように、サイクリングをしたりしてトレーニングを行っています。どの時点でもGSX-RRに乗る準備は出来ています。

(Source: suzuki-racing)

(Photo courtesy of suzuki-racing)

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