MotoGPチャンピオンシップで全てのMotoGPライダー達と密接に仕事をしているブレンボのテクニシャン達によると、カタール・インターナショナルサーキットは、ブレーキにとっては中程度の難易度のサーキットだ。難易度指数1〜5段階では3に該当し、2021年のカレンダーのうち8つのサーキットと同様となる。
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brembo(ブレンボ)MotoGPマスターシリンダーは低フリクション
22名のMotoGPライダー達全員がbrembo(ブレンボ)のマスターシリンダーを使用しているが、ラジアルマスターシリンダーでは、指がブレーキレバーにかかる力、レバー自体の力は同じ方向に機能する。レバーからの力が無駄にならずシリンダーに作用するため、フリクションが低減されている。
brembo(ブレンボ)は1985年にラジアルマスターシリンダーの特許を取得している。翌年にヤマハのエディー・ローソンのYZR OWに装着され、彼の500ccタイトル獲得を手助けした。
MotoGPテクノロジーを市販車にフィードバック
MotoGPからの豊富な経験を下に、brembo(ブレンボ)はR19RCS Corsa Cortaラジアルマスターシリンダーを登場させた。これはサンデーレーサーに最適なもので、ライダーは自由に3段階でブレーキの反応を調整出来る。
つまり、ライダーたちは自分たちのライディングスタイル、 路面コンディションに応じて、ブレーキングシステムの効力の立ち上がりを調整することができる。
合計950kgを超える力が発生
ロサイル・インターナショナルサーキットには1.5Gの減速度を持つ2つのブレーキングセクションが存在し、その他に1.4G、1.3Gの減速度がかかる ブレーキングセクションも存在する。
3つのブレーキングセクションにおいては制動距離が150mを超え、130km/h以上のスピードを減速することになる。スタートからチェッカーフラッグまでライダーがブレーキレバーに与える力を合計すると、950kgを超える。これは1分あたり23kgに相当する。
ターン1でディスク温度は660℃を超える
ロサイル・インターナショナル・サーキットの12のブレーキングセクションの中で、3つがブレーキにとっては厳しい箇所で、残りの5つが中程度、4つが軽度の難易度と考えられる。
1.068mのストレートでは1コーナーで5秒近くの制動時間が必要で、これによりカーボンフロントディスクの温度は660℃まで一気に跳ね上がることになる。 これは凄まじい温度ではあるが、ブレンボのキャリパーとディスクは、2コーナーではすでに480℃までにクールダウンしている。
(Source: Brembo)
(Photo courtesy of Brembo)