現在31歳のダニーロ・ペトルッチは、来年1月のダカール・ラリーに出場するため、慌ただしいMotoGPからの引退となりそうだ。ダニーロ・ペトルッチは10年のMotoGPキャリアで、表彰台を10回、優勝を2回達成している。そして来年はMotoGPバイクではなく砂漠を疾走するラリーバイクを操縦することになる。
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KTMは過去ダカール・ラリーで18回連覇を達成、ダニーロ・ペトルッチはこうしたKTMチームから学び、来年のダカールに向けた準備を初めている。ダニーロ・ペトルッチを迎えるのは2018年のダカール総合優勝を達成、直近ではFIMクロスカントリーラリー世界チャンピオンに輝いたマティアス・ウォークナー、2度のダカール・チャンピオンに輝いたトビー・プライス、同じくダカール・チャンピオンに輝いたケビン・ベナビデスなど錚々たるライダーだ。
ダニーロ・ペトルッチはKTMのラリー・スポーツ・マネージャーであるジョルディ・ヴィラドムスの指導のもと、KTM 450 RALLYで砂漠の環境を体験し、ラリーレースに必要なナビゲーションの仕方を最近のテストで体験。
ダカール・ラリーは2022年1月1日から14日間の日程で開催され、走行距離は8,000kmに及ぶ。そのためにダニーロ・ペトルッチは、MotoGPシーズン終了後にライディングとナビゲーションの理解に専念することになる。今大会の内容次第で2022年からのダニーロ・ペトルッチのラリーライダーとしての進退に大きな影響を与える可能性がある。結果を残すことよりも完走することを目指して走りきって欲しい。
ダニーロ・ペトルッチ
「自分にとって、ダカール参戦は本当に夢のようです。子供の頃、80年代、90年代のダカールラリーのビデオを見ていた頃から、ずっと走りたいと思っていたレースなんです。そして今回、KTMのおかげでその夢が実現しました。たった1ヶ月の間にMotoGPとダカールラリーで走行したライダーは自分だけでしょう。誇りを持って参戦します。」
「最大の目標は、レースを完走して楽しむことです。最初にやるべきことはロードブックの読み方のトレーニングです。ジョルディは何度もダカールラリーに出場し、表彰台に立っているライダーですから、この特殊な技術を身につけるためには彼の力が必要です。」
「先日、ドバイの砂丘で行われた初回テストでは、初めてKTM 450 RALLYに乗ってみました。また、KTMのダカール・チャンピオンたちと一緒に走行する中で、彼らから多くのことを学ぶことが出来ましたし、 彼らのライディングを間近で見ることが出来たのは素晴らしいことでした。」
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「彼らはとても親切で、助けてくれました。これから1ヶ月間のトレーニングで十分であればと思っていますし、厳しいレースになることは間違いないですが、楽しみです。」
KTMモータースポーツ・ディレクター ピット・ベイラー
「ダニーロはその才能と性格から、アスファルトから砂丘への急激な移行が可能な選手だと我々は考えています。テック3チームの一員としてMotoGPプロジェクトに参加してくれた彼のプロフェッショナリズム、あらゆる努力に感謝していますし、彼の新しい世界への挑戦を楽しみにしています。」
(Source: KTM)
(Photo courtesy of KTM)