地元カタルーニャGPでスプリントレース、決勝レース共に優勝したアレイシ・エスパルガロ。最後はマーべリック・ビニャーレスとの激しいバトルになったが、このサーキットで優勝出来るなら転倒することも厭わないという強い気持ちで優勝をもぎ取った。マーべリック・ビニャーレスにはヤマハで苦戦している時からアプリリアに来いと声をかけていたようで、バイクを交換してパレードランをした理由はそこにあったという。
忘れられない瞬間になった。
アレイシ・エスパルガロ
「この喜びを数ヶ月味わいたいくらいです。昨日のレースは非常に難しくて、今日のレースとは対象的でした。今日は風が強くてライディングが非常に難しく、自分の走りが出来ませんでした。通常のサーキットであれば2位で終えていたでしょうが、今日は転倒するか優勝するかという走りで結果を残しました。2人の子供がトロフィーを手渡してくれて、今までの人生を思い出して、忘れられない瞬間になりました。」[adchord]
「自分はスタートが良くなくて、右側から突っ込んでくるバイクが視界には映っていました。その後接触音が聞こえて、グリーン上でアクセルを開けて転倒を避けようと思ったんです。自分の前ではペッコが転倒して、ブラッド・ビンダーと接触しているのが見えました。自分のバイクはオイルまみれになってしまい、ヘルメットからスーツから何から着替える必要がありました。」
「再スタートまでの時間はあの転倒の激しさ、トラックの清掃を考えると短すぎたと思います。自分は再スタート時点では集中出来ていませんでした。皆が大きな怪我なかったの幸いでした。」
「ターン1でミスをして、ミスを取り返そうとターン3でハイサイドを起こしかけました。今日は完全にマーべリックのほうが速かったですけど、あらゆる箇所でプッシュを重ねていきました。今日は本当に大きなリスクを抱えて走行していたので、ラッキーでもありますね。」
「ターン1でのブレーキングは今週良かったですが、マーべリックも素晴らしいブレーキングをしていたので、オーバーテイクをした時は2人共少しオーバーランしてしまいました。ターン3でスロットルを少し緩めましたが、彼に再度抜かれないように注意しました。」
「3年か4年前にオーストリアでマーべリック・ビニャーレスが苦戦していた時、彼にアプリリアに来ればいい、心配はいらないと伝えたんです。あの時点ではアプリリアの戦闘力は高くありませんでしたし、彼もアプリリア移籍を真剣に考えてはいなかったでしょう。でも自分は、彼に”一緒にアプリリアで優勝しよう”と言ったのを覚えています。共に掴んだ優勝だからこそ、バイクを交換して彼と一緒にパレードランをしたんですよ。」[adchord]
「チームに強力なライダーを連れてくるということは、そのチームメイトを負かす必要があるということで、批判する人もいました。しかし、2人の速いライダーとエンジニアがいれば、より速くトップに到達出来ると考えていました。アプリリアを世界一のレベルに連れてくることが出来たことが誇らしいですし、アプリリアも誇らしいと思います。」
(Photo courtesy of michelin)