モンスターエナジー・カタルーニャGPの金曜プラクティスは、レッドブルKTMファクトリーレーシングのブラッド・ビンダーが最速タイムを記録。ペドロ・アコスタがそれに続き、KTM勢が圧巻のワン・ツーフィニッシュを決めた。BK8グレシーニ・レーシングのアレックス・マルケスが3番手に入った。フランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)とホルヘ・マルティン(アプリリア・レーシング)はQ1行きが決定。波乱含みの週末が予感される展開となっている。

激戦の幕開け

FP1で先行したアコスタを中心に序盤からペースは速く、最初の20分が経過した時点ではアレックス・マルケスがトップ。ルカ・マリーニ(ホンダHRCカストロール)、ヨハン・ザルコ(カストロール・ホンダLCR)、エネア・バスティアニーニ(レッドブルKTMテック3)らがトップ5を形成した。ビンダーも3番手に浮上し、KTMの好調さを裏付ける内容となった。残り30分の時点でマルク・マルケス(ドゥカティ・レノボ・チーム)は7番手。一方で、バニャイアは21番手と苦戦。マルティンも23番手に沈み、両者ともにタイム更新が求められる状況に追い込まれた。

タイムアタック

残り15分でバスティアニーニが1分38秒972を記録し、トップに浮上。しかし直後にマルク・マルケスが1分38秒444を叩き出し、トップを奪取。ザルコもこれに続いて2番手に食い込んだ。アコスタはアレックス・マルケスをかわして一時3番手に浮上したが、再びアレックスがタイムを伸ばしてトップを奪い返す。残り10分でビンダーとマルコ・ベッツェッキ(アプリリア・レーシング)がトップ5に入りファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)も4番手に浮上。残り5分時点で、全5メーカーがトップ7に顔を揃えるという稀に見る接戦となった。

KTM、最後に決める

バスティアニーニと小椋藍(トラックハウスMotoGPチーム)も好タイムを記録し、トップ7入りを果たす。しかし、終盤に入って再びKTM勢のビンダーが1分38秒141で再びトップに立ち、アコスタもそれに続いて2番手。両者が1-2を確保した。一方、バニャイアは21番手のままタイムを更新できず。ザルコとバスティアニーニの転倒によりイエローフラッグが提示され、バニャイアは最後のアタックチャンスを失った。2戦連続でのQ1行きが確定した。

順位ゼッケンライダー名メーカータイム最高速度
1位33ブラッド・ビンダーKTM1'38.141354km/h
2位37ペドロ・アコスタKTM1'38.245352.9km/h
3位73アレックス・マルケスDUCATI1'38.280345km/h
4位93マルク・マルケスDUCATI1'38.365352.9km/h
5位72マルコ・ベッツェッキAPRILIA1'38.403347.2km/h
6位23エネア・バスティアニーニKTM1'38.490352.9km/h
7位21フランコ・モルビデッリDUCATI1'38.511348.3km/h
8位5ヨハン・ザルコHONDA1'38.511354km/h
9位5ルカ・マリーニHONDA1'38.522350.6km/h
10位79小椋 藍APRILIA1'38.599347.2km/h
11位20ファビオ・クアルタラロYAMAHA1'38.602347.2km/h
12位88ミゲル・オリヴェイラYAMAHA1'38.656349.5km/h
13位36ジョアン・ミルHONDA1'38.730352.9km/h
14位54フェルミン・アルデゲルDUCATI1'38.760345km/h
15位43ジャック・ミラーYAMAHA1'38.774350.6km/h
16位42アレックス・リンスYAMAHA1'38.832346.1km/h
17位49ファビオ・ディ・ジャンアントニオDUCATI1'38.915351.7km/h
18位1ホルヘ・マルティンAPRILIA1'38.982351.7km/h
19位25ラウル・フェルナンデスAPRILIA1'39.024348.3km/h
20位41アレイシ・エスパルガロHONDA1'39.157352.9km/h
21位63フランチェスコ・バニャイアDUCATI1'39.170351.7km/h
22位32ロレンソ・サヴァドーリAPRILIA1'39.186349.5km/h
23位12マーべリック・ビニャーレスKTM1'39.308347.2km/h
24位35ソムキャット・チャントラHONDA1'40.002347.2km/h