フランチェスコ・バニャイアはイタリアGPを完璧な形で終えた。グリッドは5番手となったが、スタートから素晴らしいライン選択で一気にトップに立ち、そのまま後続を寄せ付けず、ペースをコントロールしながら走行。最後まで危なげない走りで完走した。ムジェロで連続して強さを発揮しているが、ロッシのようにさらに優勝回数を重ねていくことが出来るだろうか。
ペースの維持が難しかった
フランチェスコ・バニャイア
「今日は素晴らしいスタートでした。今週末は本当に良い感触でした、昨日も良いフィーリングでしたが、今日はスタートからレースをリード出来たことが良かったです。最初の2つのコーナーでの戦略も完璧に機能しました。イタリア人としてこの雰囲気の中で走ることが出来るのは最高ですね。2022年、2023年も良かったですが、今年は更に最高でしたね。」
「最初のオーバーテイクではリスクを考えるよりも望んだポジションで走ろうと思っていました。昨年はミラーがアウト側から仕掛けていたので、自分も参考にしました。それにターン2ではイン側になりますからね。マーべリック・ビニャーレスが激しくブレーキングしていたので、計画が駄目になりそうだったんですが、彼がワイドになったので狙ったラインで走行出来ました。ターン1出口ではホルヘがプッシュしていなかったので、リスクを取って彼をターン2でオーバーテイクしたんです。」
「今日はペースを維持するのが難しかったです。リアの摩耗は一定でしたけど、フロントが同じペースで走行しようとすると動きが激しくなっていたんです。ですから、今日は2周高速ラップを走行した後に、1周休むという戦略でタイヤをいたわっていたんですが、これが機能しましたね。」
「2023年型は適合に苦労しますが、素晴らしいバイクです。非常に相性が良いトラックもあれば、そうでないところもあり、ムジェロやバルセロナは相性がいいと思います。ヘレステストでは23年型は昨年苦戦していた問題を対処するエキゾーストを試していました。ただ現時点では24年型との差は大きくないと思います。23年型が優勝することはいずれ実現するでしょうが、24年型に乗る自分達3人はベストな仕事をしていますから、それもあって24年型が今日の表彰台に揃っているんでしょう。」
「24年型はブレーキングでの安定感が高くて、高速コーナーではすこし安定しない部分があります。ただ、この特性はアッセンで役立つと思います。自分達のポテンシャルは高いですし引き続き良いレースをしていきたいですね。バルセロナのスプリントで転倒したことはマインド面で大きな影響がありました。ですから、転倒を繰り返さないようにレースを続けていきたいですね。」
「ムジェロの流れるような作りが好きなんです。自分は180度向きを変えるような種類のコーナーは苦手なんですが、ここにはそういったコーナーはありませんからね。バイクもここに合っていますし、ここの雰囲気も大好きなんです。」
(Photo courtesy of michelin)