2025年シーズンへ向けて好調なスタート

新たな勢力としてWorldSBKに登場したbimota by Kawasaki Racing Team(BbKRT)が、2024年10月21日にヘレスで公開されたbimotaマシンの初のテストセッションを完了した。この2日間のテストは、2024年シーズンの最終戦と同じヘレス・サーキットで行われ、2025年シーズンに向けた重要な第一歩となった。

テストの概要と結果

テスト初日(22日)はテストライダーのフロリアン・マリーノが新型マシンを導入し、ベースとなるセットアップとマシンの全体像を確認。アレックス・ロウズとアクセル・バッサーニは、23日の2日目に走行を開始した。バッサーニは1分38秒478のタイムで2日目の最速タイムを記録し、ロウズも1分38秒679で2位に入った。テスト全体でバッサーニとロウズよりも速いタイムを記録したのは、初日に一人だけだった。新型マシンには多くの新しいパーツが搭載されているものの、チームスタッフはこれまで長年カワサキの公式チームを支えてきたメンバーが大部分を占めている。BbKRTの次回テストは、10月29日から30日にかけてスペイン北部のモーターランド・アラゴンで実施される予定だ。

アレックス・ロウズ

「今回のテストでは、バイクにいくつかの変更を加え、その影響を確認しました。レースに向けて、全てを一から学び直す必要がありますが、良いスタートを切れたので、多くの試行を行うことができました。暑い時間帯には、異なるパーツを試しながら同じペースを維持するよう努めました。今日は速いタイムを出すことが目標ではなかったですが、バイクが速いことを示せたのは嬉しいです。ペースは悪くありませんが、バイクを理解するためにやるべきことがまだたくさんあります。そこに集中する必要があります。」

アクセル・バッサーニ

「新型バイクでの最初のテストができたことに満足しています。最初から全てを把握する必要がありましたが、チームはとても良い仕事をしてくれ、バイクも素晴らしかったです。自分も良い感触を得られたので、嬉しいです。まだやるべきことは多いですが、現時点では順調に進んでいます。ベストラップは先週のヘレスのスーパーポールよりも0.5秒速かったので、バイクに対する感触が良く、プッシュできていることを意味しています。これから始まるbimotaとカワサキによる新しい時代の第一歩として、良いスタートが切れたのは嬉しいです。」

ペレ・リバ(アレックス・ロウズ担当クルーチーフ)

「bimotaマシンでのテストを終え、非常にポジティブな感触を得られました。初日はフロリアンが全てのチェックを行い、2日目に備えました。タイム的にも、すでにこれまでと同じレベルに達していることが非常にポジティブです。しかし、ライダーにバイクの最高の感触を提供するためには、まだ時間が必要です。エンジニアたちは、この冬の間に収集したデータをじっくりと分析し、2025年のオーストラリアでの開幕戦に向けて準備を整える予定です。スタートとしては非常に良く、今後に大きな期待を持っています。アレックスもアクセルも速かったので、今は落ち着いて次のステップに向けて努力する時です。」

マルセル・ドゥインカー(アクセル・バッサーニ担当クルーチーフ)

「テスト初日からバイクの良い印象を得ることができました。ライダーのポジションやバイクの全体的なバランスの調整を少し試し、アクセルに良い感触を提供できました。Qタイヤを2セット使用し、2回目のタイヤでは4分の1秒速く走ることができました。初日からこれほど速く走ることが目標ではなかったですが、好タイムを記録できたのは嬉しい驚きです。次回のテストに向けて、さらに進化を続けていきます。」

BbKRT、好調なスタートで期待高まる

BbKRTのヘレステストは、2025年シーズンに向けての重要な一歩となり、チーム全体がポジティブな手応えを得た。次回のアラゴンでのテストでもさらなる進化が期待される。

(Photo courtesy of BbKRT)