bimota by Kawasaki Racing Team(以下BBKRT)とレギュラーライダーのアレックス・ロウズ、アクセル・バッサーニは、2025年FIMスーパーバイク世界選手権(WorldSBK)第3戦に出場する。舞台は4月11日〜13日に開催される、歴史あるTTサーキット・アッセンだ。

今季初めてBBKRTは、事前テストを実施していないコースでレース週末を迎える。未知の要素を含む一方、独特のレイアウトによって接戦が生まれやすいアッセンでは、マシンとライダーにとって新たなチャンスにもなり得る。

オーストラリアとポルトガルで行われた開幕2戦を経て、北ヨーロッパでの今大会を迎えるにあたり、バッサーニは総合ランキング8位。7位とはわずか1ポイント差で、ポルティマオラウンドではbimota KB998 Riminiで自己最高位となる7位フィニッシュを記録した。

一方、ロウズは開幕戦オーストラリアで好スタートを切ったが、ポルティマオでは不運に見舞われ、ポイント加算はならなかった。現在のランキングは13位で、フィリップアイランドのスーパーポールレースで記録した7位が今季最高成績となっている。

ロウズにとってアッセンは特別な場所だ。キャリア初のスーパーポール獲得を果たし、これまでに2度の表彰台登壇を経験している。

TTサーキット・アッセンは、1992年にWorldSBKの開催地となって以降、シリーズにおいてほぼ常設のラウンドとなっている。当初は一般道を使用したロングコースだったが、現在は4.542kmの設計に縮小されている。複数回の改修と近代化を経た現在でも、スリップストリームを活かせる区間や高速コーナーが特徴で、マシンには安定性と素早い切り返し性能が同時に求められる。

レース週末は4月11日(金)に2回のフリープラクティスで開幕。12日(土)にはFP3、スーパーポール予選、21周のレース1が実施される。最終日の13日(日)にはウォームアップ、10周のスーパーポールレース、そして第2戦目となる21周の決勝レース2が予定されている。

アレックス・ロウズ

「アッセンはいつ走っても素晴らしい場所ですし、ファンの皆さんも本当に素晴らしくて温かく迎えてくれます。レイアウトもライダーみんなが楽しめるもので、昔のレイアウトでのレースを観た思い出もたくさんあります。僕たちとbimota KB998 Riminiにとっては新しいサーキットであり、バイクをさらに学び、改善する新たなチャンスでもあります。ポルティマオでは結果には表れなかったものの、パフォーマンス面で前進を感じました。前回の厳しい週末を経て、またサーキットに戻れるのが楽しみです。いつも通り金曜日からしっかり取り組んで、KB998でこれまでで一番良い結果を狙っていきたいと思います。」

アクセル・バッサーニ

「bimota KB998 Riminiでこのサーキットを走るのは本当に初めてですし、これまで走ってきたどのサーキットともまったく違います。どうなるか見てみましょう。前回のポルティマオでは、ストレートでスピードが足りなかったので、かなり難しい週末になりました。データにもそれは表れています。でも、コーナーなど“ライディングが必要な場所”ではマシンの調子は良く、かなり速く走れています。アッセンはすべてが混ざったようなコースです。」

「高速セクションもあるけど、素早い切り返しが多いので、ライディングしやすくて“軽さ”を感じられるバイクが必要になります。だから本当に安定していて、かつ軽快に動くバイクじゃないといけない。僕にとっても、アレックスにとっても初めてのトラックなので、やるべき作業はたくさんあります。ベストを尽くしますし、自分たちのポテンシャルは理解しています。」

(Photo courtesy of BBKRT)