WorldSBKの新規参戦チーム「bimota by Kawasaki Racing Team(BbKRT)」が、2月6日(木)にbimota本社(イタリア・リミニ)でプレシーズンローンチイベントを開催し、2025年FIMスーパーバイク世界選手権(WorldSBK)の参戦体制を正式に発表した。

このイベントでは、最先端技術を駆使したbimota KB998 Riminiのレーシングカラーがお披露目され、鮮やかなカラーリングが施されたマシンが初公開された。さらに、ライダーラインナップとして、アレックス・ロウズ(イギリス)とアクセル・バッサーニ(イタリア)の両選手が、新たなチームカラーのレーシングスーツをまとって登場した。

bimota会長兼マネージングディレクター 田中繁美

「実を言うと、bimotaの車体にカワサキのエンジンを搭載してWorldSBKに参戦するという構想は、2019年に両社が極秘裏に協議を始めた頃から存在していました。bimotaの哲学とブランドを世界に向けてさらに発信する時が来たのです。そして、その舞台としてWorldSBKは最適でした。」

「 2023年には、bimotaとカワサキが共同でKB998 Riminiのベースとなるプロトタイプを製作し、実際に走らせて良い感触を得たことで、正式にプロジェクトが始動しました。そして今日、ついにこの場に立っています。」

「BbKRTとしてWorldSBKに参戦することで、bimotaの歴史あるブランド、技術、遺産、哲学を長年のファンに届けるだけでなく、若い世代やbimotaを知らない人々にもその存在を知ってもらいたいと思っています。」

bimota COO ピエルルイジ・マルコーニ

「今日は本当に特別な日です。長い年月を経て、ついにbimotaがスーパーバイク世界選手権に戻ってきました。この新しいマシンとBbKRTチームのお披露目からわずか2週間後には、開幕戦が始まります。 」

「これまでのbimotaの歴史を振り返ると、耐久レース用のバイクを作ることから始まりました。我々の目的は、競技に参戦し、その経験をもとに市販車を開発・販売することでした。そして今、50年の時を経て、カワサキとProvecチームの支援を受けながら、その歴史を再び紡いでいきます。これは本当にエキサイティングなことです。」

カワサキモータース・レーシングプランマネージャー 諸原圭一

「これまで、カワサキはすべてを社内で開発し、6年連続タイトル獲得という偉業を成し遂げてきました。しかし、今回の新プロジェクトは、我々にとっても大きな挑戦です。 」

「KB998 Riminiは、従来のアルミツインスパーフレームではなく、スチールトレリスフレームを採用しています。しかし、カワサキのエンジンと電子制御パッケージとの組み合わせによる高いポテンシャルをすでに確認しています。このbimotaとのコラボレーションによって、シャシー開発の新たな方向性を見出せることに期待しています。」

カワサキモータースヨーロッパ・レーシングプランマネージャー スティーブ・ガトリッジ

「2025年はカワサキにとって記念すべきシーズンです。WorldSBKでは、公式ライダーが3人参戦することになります。BbKRTプロジェクトは、大胆でありながら計算された一歩です。 」

「競技面での目標はもちろん表彰台を狙うことですが、それだけではありません。我々はbimotaと協力し、この伝説的なブランドをWorldSBKの舞台に復活させます。これにより、現在のbimotaファンはもちろん、新たなファンにもその魅力を広く伝えることができるでしょう。」

BbKRTチームマネージャー ギム・ロダ

「我々のスタッフや設備は、チャンピオンシップを制覇するために構築されたものです。そして、開発と革新に対する情熱も変わりません。 さらに、今回のプロジェクトではbimotaのデザインの伝統と卓越した技術力が加わります。この融合は、勝利に向けた理想的な組み合わせになり得るでしょう。」

アレックス・ロウズ

「まず、2025年のチームカラーは本当にいいですね。Bimotaとカワサキがどんな成果を上げられるのか、とてもワクワクしています。このプロジェクトを立ち上げるために、チーム全員が情熱と努力を注いできたことに本当に感謝しています。バイクに乗った最初の瞬間から良いフィーリングを感じているので、2024年の経験を活かし、最高の結果を目指して戦いたいと思います。」

アクセル・バッサーニ

「今日は、新しいマシンのカラーリングやチームの体制など、すべてを発表する場になりました。 しかも、僕の地元であるリミニで開催されたので、とても特別な気持ちです。 このプロジェクトは、カワサキ、bimota、そして僕たちライダーにとっても全く新しい挑戦です。 マシンのカラーリングは、クラシックな雰囲気を残しつつ、新しい要素も取り入れたデザインになっています。みんなにも気に入ってもらえるはずです。 レースでは常に上位を狙い、このバイクが持つポテンシャルを最大限に発揮できるよう頑張ります。良い結果を出しながら、チームと一緒に楽しんでいきたいですね。」

(Photo courtesy of BbKRT)