今年ヤマハは、レース展開の中でホンダ、Ducatiにまるで異なるクラスのバイクかと思うほどのストレートスピードの違いを見せつけられた。いかにコーナーリングスピードに勝るヤマハがコーナー区間で前に出ようとも、短いストレートでいとも簡単に追いつかれてしまう展開が多く、ハンドリングは維持したまま、加速性、トップスピードを向上することが必要となる。

マーべリック・ビニャーレス

「エンジンパワーは向上していますけど十分ではありませんね。ライバルは遥かに前にいますから。トップスピードはライバルと比較して8km/hほど劣っていますが、スリップストリームに入ればスピードは伸びていくようになりました。この点に関しては嬉しいですね。エンジンパワーが増大することで、セットアップは多少なりとも変える必要があります。ここではグリップが非常に良いんですが、ヘレスはグリップがあまり良くないので、ヘレスで試すことでより多くの情報がわかるでしょう。」

「このテストの目的としては出来る限りの情報を収集して、ヤマハの今後の開発のためのデータを渡すというものでした。ですから今は情報を収集することが重要なんです。エンジンキャラクターとしては2019年型と非常に似ています。ただ、今年のエンジンはトラクションが良かったですし、キャラクターが似ているということは非常にポジティブですね。」

「シャーシに関しても良い方向に進んでいるように感じています。正直なところ今年の終わりのフィーリングは、今までヤマハのバイクで走ってきた中で最高のフィーリングでした。ここから改善するのは難しいですが、出来る限りの作業を続けていきます。ヘレスは曲がり込んだコーナーが多くなり、レイアウトは全く異なっています。テストには最適なトラックなんですよ。ヤマハの強みをどこまで発揮出来るか楽しみですね。」

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(Source: yamaha-racing)

(Photo courtesy of yamaha-racing)