ホンダは、力強く扱いやすい出力特性の水冷・4ストローク・DOHC・249cc単気筒エンジンを搭載し、市街地からオフロードまで幅広いシチュエーションでの軽快な走りが魅力のオン・オフロードモデル「CRF250L」「CRF250 RALLY」をフルモデルチェンジし、12月17日(木)に発売する。
CRF250L
CRF250Lは、「On(日常の便利さ)とOff(休日の楽しさ)に磨きをかけた『Evolved※1 ON-OFF GEAR』」を開発コンセプトに、市街地などのオンロードでの扱いやすさと、オフロードでの走破性を高次元で両立した。デザインは、競技用モトクロスマシン「CRF450R」のイメージを踏襲し、シャープで力強いスタイリングとした。今回、新たに薄型のLEDヘッドライトを採用することで、軽量かつスリムな印象とアグレッシブな走りを予感させるものとした。
カラーリングは、レーシングイメージ溢れるエクストリームレッドを設定。また、日常での扱いやすさと足つき性に配慮した最低地上高245mm、シート高830mmのCRF250Lに対し、前後のサスペンションストロークを伸長し、シートの厚みを変更することで最低地上高285mm、シート高880mmを確保し、オフロード走破性を向上させたCRF250L<s>をタイプ設定することで、多様なニーズや嗜好に応えるラインアップとしている。
CRF250 RALLY
CRF250 RALLYは「The Dakar Replica週末の冒険者」を開発コンセプトに、市街地からオフロードまで幅広いシチュエーションでの扱いやすさと、従来から好評を得ているツーリング性能や快適性をより一層向上させる開発を行った。
デザインは、ダカールラリーに参戦するレーシングマシン「CRF450 RALLY」の思想を受け継いだ、ウインドプロテクション性能に優れた大型ウィンドスクリーンやカウル、フレームマウントの左右非対称の二眼LEDヘッドライトにより、250ccクラスの枠を超えた威風堂々とした存在感のあるスタイリングを実現。今回、新たに容量12Lの大型フューエルタンクを採用し、燃費性能およびツーリング性能を向上。さらに、ハンドルウェイトの採用やステップにラバーを追加するなど各部の熟成を図り、振動の軽減や快適性、居住性を追求した。
カラーリングは、CRF450 RALLYを彷彿させるエクストリームレッドを設定。日常での扱いやすさと足つき性に配慮した最低地上高220mm、シート高830mmのCRF250 RALLYに対し、よりオフロード走破性を向上させることを目的に、前後のサスペンションストロークを伸長(最低地上高275mm、シート高885mm)させたCRF250 RALLY<s>をタイプ設定することで、多様なニーズや嗜好に応えるラインアップとしている。
販売計画台数(国内・年間)
CRF250L/CRF250L<s> 合計 2,200台
CRF250 RALLY/CRF250 RALLY<s> 合計 1,500台
メーカー希望小売価格(消費税10%込み)
CRF250L 599,500円(消費税抜き本体価格 545,000円)
CRF250L<s> 599,500円(消費税抜き本体価格 545,000円)
CRF250 RALLY 741,400円(消費税抜き本体価格 674,000円)
CRF250 RALLY<s> 741,400円(消費税抜き本体価格 674,000円)
CRF250L/CRF250L<s>・CRF250 RALLY/CRF250 RALLY<s>
共通の主な特徴
パワーユニット
- 好評の水冷・4ストローク・DOHC・249cc単気筒エンジンに、吸排気系を中心としたチューニングを施し、オン・オフロードモデルに求められる出力/トルク特性を追求。インテーク側のカムシャフトを変更することで、吸気バルブタイミングを変更。市街地やオフロード走行で多用する低中回転域で、より力強く扱いやすい出力特性としている。
- 吸排気効率の最適化を図った新設計のエアークリーナーやエキゾーストパイプ、マフラーの採用による吸排気効率の向上と点火時期の最適化により、ライダーのスロットル操作に対してリニアな出力特性を実現した。
- 市街地走行やオフロード走行時において多用する低中回転域を重視した出力特性と、パルス感のある排気サウンド、マスの集中化に寄与する軽量化を実現するため、新設計のマフラーを採用した。
- クラッチの操作荷重を従来モデル比で約20%低減し、シフトダウン時の急激なエンジンブレーキによる後輪ホッピングを抑制するアシストスリッパークラッチを新たに採用。ライダーの疲労低減や扱いやすさの向上に寄与している。
- ギアレシオは、力強いトルク特性に合わせ、街乗りやオフロード走行で多用する1~5速ギアをローレシオ化、高速道路でのクルージングを想定した6速ギアをハイレシオ化に設定することで、使い勝手を向上した。
車体
- オフロード性能の向上を狙い、しなやかさと路面からの入力を受け止める強さをあわせ持つ最適な剛性と軽量化を追求した新設計フレームを採用した。
- エンジン搭載位置を従来比20mm高い位置とし、クランクケース形状を変更してエンジン最下部のドレンボルト位置を10mm上方に配置させることで、従来比30mm高い最低地上高を実現し、オフロードでの走破性を向上させた。
- 車体の重心よりも高い位置にあるボトムブリッジを従来のスチール製からアルミ鍛造製に変更し、軽量化と軽快なハンドリング特性に寄与している。
- <s>タイプは、サスペンションストローク量を従来モデルに対しフロント10mm、リア20mm伸長させた260mmに変更。リアサスペンションのリンクレシオの最適化を組み合わせることで、オフロード走行における衝撃吸収やオンロードでの乗り心地の向上に両立させた。
- ブレーキには、前後輪にABSを標準装備し、後輪ABSは任意でキャンセル可能な機能を採用した。
メーター
- 利便性を高める機能として、ギアポジションインジケーター、燃費計を新たに採用。
- 文字サイズを17mmから23mmに大型化し、白背景に黒文字のポジティブ液晶メーターを採用することでライディング時の視認性をより高めた。
純正アクセサリー
- オフロードイメージを高めるラリーステップ、日常の使い勝手を高めるトップボックスやスポーツ・グリップヒーター、アクセサリーソケットなどをオプション設定。
CRF250L/CRF250L<s>の主な特徴
軽量化
- ABSシステムを追加装備することによる重量増加を抑制しながら、フレーム・吸排気系・電装全ての領域で徹底した軽量化を行い、CRF250L<s>は従来モデルCRF250L比4kgの軽量化を実現。
ライディングポジション
- シートは、着座面の幅とシート前方のスリム化により、最低地上高を高めながらも従来モデル同等の足つき性を実現。
- ハンドルは、絞り角を増やし乗車時の肘を自然な位置とし、軽快で素直な操作性を追求している。
- ステップは、位置を従来モデルに対して後方に置くことで、エンジンと足の間の空間を確保し、つま先の自由度を高め車体への荷重入力をしやすくすることで操作性を向上。
ヘッドライト/ウインカー
- オフロードモデルの軽快なイメージを印象付ける薄型LEDヘッドライトを新たに採用。従来モデルよりも小型化しながらも広域かつ均一に照射する設定とすることで夜間走行での安心感にも寄与。
- ウインカーは、軽量なLEDウインカーを新たに採用。ステー部には柔軟性を持たせたフレキシブルラバーマウント構造を採用。
純正アクセサリー
- CRF250L/CRF250L<s>専用オプションとして、オフロードイメージを高めるナックルガード、スキッドプレートを設定した。
CRF250 RALLY/CRF250 RALLY<s>の主な特徴
ツーリング性能
- フューエルタンク容量は、従来比2L増量の12Lとし、燃費性能の向上とともに、ロングツーリングなどでの使い勝手を向上させた。
- ハンドルは、アップライトな乗車姿勢を実現させる形状とし、走行中の手元への振動を低減するインナーウェイトを備えることでツーリング時の快適性を向上させた。
- シート着座面の幅は、CRF250Lに対して20mm広げ、取付け部にはラバーを採用。この専用シートとあわせ、ステップには振動低減に寄与するラバーを採用するなど、長距離走行時などでのライダーの疲労低減を目指した。
主要諸元
通称名 | CRF250L | CRF250 RALLY | |
車名・型式 | ホンダ・2BK-MD47 | ||
全長×全幅×全高 (mm) | 2,210×820×1,160 | 2,200×920×1,355 | |
軸距 (mm) | 1,440〔1,455〕 | 1,435〔1,455〕 | |
最低地上高 (mm)★ | 245〔285〕 | 220〔275〕 | |
シート高 (mm)★ | 830〔880〕 | 830〔885〕 | |
車両重量 (kg) | 140 | 152 | |
乗車定員 (人) | 2 | 2 | |
燃料消費率※2(km/L) | 国土交通省届出値 | 46.0(60)<2名乗車時> | |
WMTCモード値★(クラス)※4 | 34.8(クラス2-2)<1名乗車時> | ||
最小回転半径 (m) | 2.3 | ||
エンジン型式・種類 | MD47E・水冷 4ストローク DOHC 4バルブ 単気筒 | ||
総排気量 (cm3) | 249 | ||
内径×行程(mm) | 76.0×55.0 | ||
圧縮比 ★ | 10.7 | ||
最高出力 (kW[PS]/rpm) | 18[24]/9,000 | ||
最大トルク (N・m[kgf・m]/rpm) | 23[2.3]/6,500 | ||
燃料供給装置形式 | 電子式<電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)> | ||
始動方式 ★ | セルフ式 | ||
点火装置形式 ★ | フルトランジスタ式バッテリー点火 | ||
潤滑方式 ★ | 圧送飛沫併用式 | ||
燃料タンク容量 (L) | 7.8 | 12 | |
クラッチ形式 ★ | 湿式多板コイルスプリング式 | ||
変速機形式 | 常時噛合式6段リターン | ||
変速比 | 1 速 | 3.538 | |
2 速 | 2.250 | ||
3 速 | 1.650 | ||
4 速 | 1.346 | ||
5 速 | 1.115 | ||
6 速 | 0.925 | ||
減速比(1次★/2次) | 2.807/2.857 | ||
キャスター角(度)★/トレール量(mm)★ | 27°30´/109 | ||
タイヤ | 前 | 80/100-21M/C 51P | |
後 | 120/80-18M/C 62P | ||
ブレーキ形式 | 前 | 油圧式ディスク(ABS) | |
後 | 油圧式ディスク(ABS リアキャンセル機能付き) | ||
懸架方式 | 前 | テレスコピック式(倒立サス) | |
後 | スイングアーム式(プロリンク) | ||
フレーム形式 | セミダブルクレードル |
〔 〕内は<s>タイプ
■道路運送車両法による型式認定申請書数値(★の項目はHonda公表諸元)
■製造事業者/Thai Honda Manufacturing Co., Ltd. ■製造国/タイ
■輸入事業者/本田技研工業株式会社
- ※2燃料消費率は定められた試験条件のもとでの値です。お客様の使用環境(気象、渋滞など)や運転方法、車両状態(装備、仕様)や整備状態などの諸条件により異なります
- ※3定地燃費値は、車速一定で走行した実測にもとづいた燃料消費率です
- ※4WMTCモード値は、発進、加速、停止などを含んだ国際基準となっている走行モードで測定された排出ガス試験結果にもとづいた計算値です。走行モードのクラスは排気量と最高速度によって分類されます
(Source: ホンダ)
(Photo courtesy of ホンダ)