苦戦からの3位表彰台
フランチェスコ・バニャイアは、土曜日の苦戦を乗り越え、セッティング変更が奏功して3位表彰台を獲得した。ブレーキディスクの変更によりペースに余裕が生まれ、アレックス・マルケスの背後で最後まで粘り強い走りを見せた。序盤の接近戦やマシン特性を活かした攻防を振り返り、今回のレースをチャンピオンシップ争いに向けた重要な一歩と位置づけた。ムジェロでの優勝に向け、さらなる改善と自信を胸に次戦を見据えている。
フランチェスコ・バニャイア
「土曜日は本当にフロントタイヤを機能させるのに苦戦しました。ロック、アンダーステアが発生して、多くのライダーに抜かれました。今日はウォームアップで少しの変更をバイクに加えたところ、フロントブレーキを適切に操作できるようになりました。これでブレーキングをハードに出来ましたし、ロックした時にリリースすることも出来たんです。これでペースに関して余裕が生まれました。」
「今日はマルケス兄弟に敵わないとは思っていましたが、アレックスのペースに付いていくことは出来ました。最終ラップまでなんとか食らいついてオーバーテイクを狙っていました。しかしアレックスは最後までミスをせず素晴らしい走行でした。昨年から比べると彼の今年の成長は素晴らしいものだと思います。ラップごとにタイムも改善していきましたが、素晴らしいレースが出来ました。自分だけでなくチームも共に苦戦してきましたので、今回の3位は以前の別の表彰台よりも嬉しいですね。」
「変更したのはブレーキディスクでした。通常ディスクの変更はしないんですが、より大径のディスクにしたことが大きな変化となりました。よりブレーキング量が少なくスピードを効率的に落とすことができるようになりました。昨日はブレーキシステムに加えている圧力がより高い状態で減速度が小さい状況でした。」
「今後のレースに関してはどうなるかわかりませんが、明日はテストがあります。グリップも素晴らしいですから、ペースもスピードも良いものになるでしょう。ムジェロで優勝できることを夢見ながら、少なくともしっかりと戦える状況にしてムジェロに挑みたいと思います。今日は表彰台でしたが、優勝の可能性はゼロでした。ムジェロでは少なくとも優勝を狙えるチャンスがあると言える状況で戦いたいですね。」
「小さな変化によって自信を得ることが出来ますし、その自信がスピードに繋がるんです。それもあってラップごとにペースが良くなっていきました。昨日はすべてのコーナーでフロントが流れるような状況でした。今日は全く正反対でしたね。昨年も苦戦はしていたので、今日は素晴らしい結果だったと思います。」
「序盤のペドロとのバトルでタイムを失ったとは思いません。ただペドロのブレーキングはハードタイヤであったこともあって強烈でした。周回ごとに改善をしようとしていましたが、加速の安定感のなさでタイムを失っている部分もあったんです。今日はアレックスについていきたかったので、ペドロがオーバーテイクを仕掛けてくるたびに、彼に接近してすぐに抜き返すようにしていました。そういった意味ではバックストレートでのDucatiのパワーは大きな助けになりました。最終的に前に出て余裕が出た状況ではペドロは少し苦戦し始めていたようでしたね。」
「ポイントを失っていますが、今日で自信を取り戻すことが出来ました。前回ヘレスで3位だった時は3位に怒っていましたが、今回は全く逆でしたね。今日の内容に満足すべきですし、セッションを通じて改善を目指します。明日のテストにおいてもマルケス兄弟に接近していきたいですね。」
「現時点でマルクが最も速く、アレックスが素晴らしい仕事をしていることは間違いありません。今回の結果は自分にとってチャンピオンシップ争いをする上で自信を取り戻す意味で重要なレースでした。ここからフィーリングを改善して優勝争いができるようにしていきたいですね。」